【元消防職員が解説】消防学校の前に取っておくと有利な資格は何か|入校前の判断基準

消防学校に入る前に、
「何か資格を取っておいた方が有利なのか」
と気になる人はかなり多いです。
特に、危険物取扱者、応急手当講習、普通救命講習などは名前をよく聞くので、どれを優先すべきか迷いやすいです。

結論から言えば、入校前に取っておくと有利になりやすい資格は、“消防の仕事と重なる分野を先に経験できる資格”です。
ただし、ここでいう「有利」は全国一律ではありません。
消防本部によっては資格や経歴を採用試験の評定対象にしている例があり、東京消防庁では危険物取扱者や消防設備士などが資格経歴評定の対象に入っています。
一方で、すべての消防本部が同じ扱いではないため、採用上の加点や評定があるかどうかは、その本部の募集要項確認が前提です。 oai_citation:0‡東京消防庁採用情報サイト

元消防職員として率直に言えば、入校前の資格で本当に大事なのは「履歴書を埋めること」だけではありません。
消防学校に入ってから、“聞いたことがある・少し触ったことがある”状態を作っておくことです。
消防学校の初任教育では、消防業務全般の概要理解や、警防隊員としての基本的な安全管理・活動が求められ、危険物科や救急科などの専科教育体系も整えられています。
つまり、消防の仕事は火を消すだけではなく、危険物、救急、予防、設備などかなり広いので、その入口になる資格はやはり強いです。 oai_citation:1‡消防庁

■① まず前提として、「有利」には2種類ある

入校前資格の「有利」は、だいたい次の2つに分けて考えると分かりやすいです。

1つ目は、採用や選考で評価される可能性がある有利さです。
東京消防庁のように、危険物取扱者(甲種または乙種第1類〜第6類)などを資格経歴評定の対象にしている例があります。 oai_citation:2‡東京消防庁採用情報サイト

2つ目は、消防学校に入ってから理解が早くなる有利さです。
消防庁の教育訓練基準を見ると、消防業務全般の理解や、危険物・救急などの分野に関わる教育が体系的に置かれています。
つまり、事前に関連資格があると、座学や実務イメージに入りやすくなります。 oai_citation:3‡消防庁

元消防職員として見ても、後者の意味はかなり大きいです。
採用加点がなくても、入校後に“初見ではない”こと自体がかなり楽です。

■② 一番取りやすくて実用性が高いのは「普通救命講習」

入校前にまず候補に入れやすいのが、普通救命講習です。
東京消防庁では普通救命講習や上級救命講習の案内を公開しており、普通救命講習では救命技能認定証が交付されます。
さらに電子学習室を活用すると、普通救命講習の講習時間を1時間短縮できる仕組みもあります。 oai_citation:4‡東京都交通局

この資格が強い理由は、
・消防の仕事と直結しやすい
・内容が分かりやすい
・短期間で取りやすい
・家族や地域でも役立つ
からです。

元消防職員として率直に言えば、普通救命講習を受けている人は、入校後に救急分野へ入る時の心理的ハードルがかなり下がります。
最初から高度な知識がつくわけではありません。
でも、心肺蘇生やAEDに一度でも触れていることはかなり大きいです。

■③ 応急手当講習も「消防っぽさ」に慣れる入口として強い

普通救命講習までいかなくても、応急手当講習を受けておく価値はあります。
東京消防庁の救命講習案内でも、救命入門コースや普通救命へのステップアップの流れが示されています。
つまり、いきなり本格講習でなくても、応急手当分野に入る入口は公式に用意されているということです。 oai_citation:5‡東京都交通局

元消防職員として見ると、入校前の段階では、完璧にできる必要はありません。
それよりも、
・人を前にして落ち着いて動く
・応急手当という考え方に慣れる
・救命の基本用語に触れる
ことの方が大切です。

だから、講習の種類にこだわりすぎるより、まず一回受けてみる方が現実的です。

■④ 危険物取扱者は“乙4”を最初の候補にしやすい

消防系資格で入校前に名前が挙がりやすいのが危険物取扱者です。
消防試験研究センターの公式案内では、乙種・丙種は誰でも受験可能とされています。
つまり、少なくとも受験資格の面では、入校前から取りやすい資格です。 oai_citation:6‡消防試験研究センター

特に乙種第4類、いわゆる乙4は、ガソリン・灯油など日常でもイメージしやすい危険物を扱うため、最初の候補にされやすいです。
また消防庁は、危険物等事故防止対策の中で、危険物取扱者の資格取得や保安教育の充実を重要な取組として挙げています。 oai_citation:7‡消防庁

元消防職員として言えば、危険物取扱者資格の強みは、
消防の予防・危険物分野に対する抵抗感が減ることです。
火災・救急だけでなく、危険物施設や保安の考え方にも少し触れておけるので、座学への入りやすさが違います。

■⑤ ただし、危険物資格は「取れば絶対有利」とは言い切らない方がいい

ここは正確に言った方がいいです。
危険物取扱者は実用性が高い資格ですが、それが採用でどこまで有利かは消防本部によって違います。
東京消防庁では資格経歴評定の対象に入っていますが、それが全国共通とは限りません。 oai_citation:8‡東京消防庁採用情報サイト

元消防職員として率直に言えば、危険物資格は
「採用で絶対加点されるから取る」
より、
「入校後の理解が楽になるし、消防の仕事の幅にも合っているから取る」
という考え方の方がズレにくいです。

■⑥ 「消防設備士」は有利だが、入校前は少し重い

東京消防庁の資格経歴評定では、消防設備士も対象資格に入っています。 oai_citation:9‡東京消防庁採用情報サイト
その意味では確かに有利になり得る資格です。

ただ、元消防職員として現実的に言うと、入校前に最初から消防設備士へ行くのは少し重い人も多いです。
勉強の取っつきやすさで言えば、
普通救命講習
→ 応急手当講習
→ 危険物乙4
の方が入りやすい人が多いです。

消防設備士は、
・防火設備や設備点検への関心がある
・法令や設備系が苦ではない
・時間をかけて勉強できる
なら候補になります。

ただ、全員に最初の一枚としてすすめる資格ではありません。

■⑦ 入校前資格で一番大事なのは「一つ取って、自信を作ること」

入校前に資格を考え始めると、
あれもこれも取った方がいいのでは
と不安になりやすいです。
でも元消防職員として強く言えるのは、最初から資格を積み上げすぎる必要はないということです。

むしろ大事なのは、
一つ取って、“自分は消防に向けて準備している”という感覚を作ることです。

その意味で優先順位をつけるなら、かなり現実的には

  1. 普通救命講習
  2. 応急手当講習
  3. 危険物乙4

の順で考えやすいです。
この3つは、比較的取りやすく、消防の仕事とのつながりも感じやすいです。 oai_citation:10‡東京都交通局

■⑧ まとめ

消防学校の前に取っておくと有利になりやすい資格は、普通救命講習、応急手当講習、危険物取扱者(特に乙4)です。
ただし、「有利」の意味には、採用で評価される可能性と、入校後の理解が楽になる実用性の両方があります。
実際に東京消防庁では、危険物取扱者などが資格経歴評定の対象に入っており、消防庁の教育訓練基準でも危険物や救急など消防業務全般の基礎理解が求められています。 oai_citation:11‡東京消防庁採用情報サイト

元消防職員として強く言えるのは、入校前の資格で本当に大切なのは、たくさん取ることではなく、消防の仕事に一歩踏み込んでおくことです。
迷ったら、まずは普通救命講習か危険物乙4。
このどちらか一つから始めると、かなり入りやすくなります。

出典:東京消防庁消防官採用試験「資格経歴評定について」

参考:東京消防庁「救命講習のご案内」

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