【元消防職員が解説】消防学校初任科で年少者が言うことを聞かない時の対処法|角を立てずに動かす8つのコツ

消防学校初任科では、年齢も経験もバラバラの同期が同じ班で動きます。年上の立場で声をかけても、年少者が言うことを聞かない、返事が薄い、動きが遅い、反発される。こういう悩みは珍しくありません。
結論から言うと、年少者を動かす鍵は「強く言うこと」ではなく、「目的・役割・基準」を先に揃えることです。上下関係で動かすより、隊として動く設計にすると一気に回り始めます。


■① 結論|命令より「目的→役割→基準」。隊のルールで動かすのが正解

年少者が言うことを聞かない時、力で押すと反発が強くなります。
正解は、
・何のためにやるか(目的)
・誰が何をやるか(役割)
・どこまでやれば合格か(基準)
を先に示し、隊のルールとして共有することです。個人の指示ではなく、チームの手順に落とすと揉めにくくなります。


■② なぜ言うことを聞かない?|反抗ではなく“理解不足”と“自信不足”が多い

年少者が動かない理由は、反抗心だけではありません。
・何をやればいいか曖昧
・失敗して怒られるのが怖い
・周りの目が気になる
・体力的にきつい
・年上に気を遣って逆に固まる
こういう背景があると、返事が薄くなったり、動きが遅くなったりします。原因を決めつけると関係が壊れます。


■③ まずやるべき声かけ|「やれ」ではなく「ここをお願い」で伝える

年少者には、命令形より依頼形が効きます。
・「今これお願いできる?」
・「ここだけ頼む」
・「終わったら声かけて」
これだけで動きやすくなります。
ポイントは、指示を短く、具体的にすることです。抽象的だと止まります。


■④ 動くようになる指示の型|1分で伝わる「3点セット」

伝わる指示は、これだけです。
・目的(なぜ今それをやるのか)
・手順(最初の一手だけ具体的に)
・基準(どこまででOKか)
例:
「次の訓練、隊の動き崩れると危ない。今は装備点検だけ先にやろう。終わったら“完了”って声かけて」
これで迷いが減り、動けるようになります。


■⑤(誤解されがちポイント)年少者は“舐めている”とは限らない

年少者が言うことを聞かない時、「舐められてる」と感じることがあります。
でも実際は、
・言われた意味が分かっていない
・どう動けばいいか分からない
・恥をかきたくない
・体がついていかない
このケースが多いです。
ここを誤解すると、怒りが先に出て関係が壊れます。まずは“理解できる形”に落としてあげる方が早いです。


■⑥ それでも動かない時|叱る前に「選択肢」と「結果」を伝える

どうしても動かない時は、感情で叱るのではなく、選択肢を提示します。
・「今やるか、休憩後に一緒にやるか、どっちにする?」
・「今ここが抜けると、班全体が困る。どこならできる?」
相手を追い詰めずに、行動に戻す。これが消防の現場でも強いコミュニケーションです。


■⑦(一次情報)災害現場では年齢より「役割」が人を動かす

被災地派遣や現場対応では、年齢で命令しても動きません。動くのは、役割が明確で、目的が共有されている時です。
疲労や緊張の中では、感情で押すほど反発や混乱が増えます。
強いチームは、
・役割を割る
・確認を復唱させる
・できたら短く認める
これを淡々と回していました。初任科の人間関係も同じで、年少者を“上下”で動かすより、“隊の設計”で動かす方が結果が出ます。


■⑧ 最後に効くのは“信頼の積み上げ”|小さく褒めて、量で作る

年少者が言うことを聞くようになる一番の近道は、信頼の積み上げです。
・できたら「助かった」
・改善したら「今の良かった」
・ミスしたら「次こうしよう」
この積み重ねで、人は動きやすくなります。
訓練の量は質を凌駕する。同じく、信頼も量で作られます。来る日も来る日も、淡々と積んだ関係が最後に強いです。


■まとめ|年少者は「上下」ではなく「目的と役割」で動く

消防学校初任科で年少者が言うことを聞かない時、強く言っても解決しないことが多いです。目的・役割・基準を揃え、短く具体的に指示し、選択肢で行動に戻す。最後は信頼を積み上げる。これで隊は回ります。

結論:
年少者を動かす鍵は命令ではなく「目的→役割→基準」。隊のルールに落とせば、角を立てずに動かせます。
元消防職員としての実感でも、現場で強いのは怒鳴る人ではなく、淡々と隊を回せる人でした。初任科でその力を身につければ、将来必ず役に立ちます。

出典:厚生労働省「職場におけるコミュニケーション・メンタルヘルス関連資料」

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