【防災士が解説】お金の情報が偏ると「災害後の生活」が崩れる|節約だけ・投資だけをやめて耐災害力を上げる方法

お金の情報は、気づかないうちに「偏り」ます。節約ばかり、投資ばかり、転職ばかり。どれも大事なのに、片方だけだと“生活の耐久力”が落ちます。
被災地派遣・LOとして避難所や役場支援に入ったとき、生活再建が進む人ほど「お金の判断が軽い(=迷わない)」傾向がありました。防災は物資だけではなく、家計の設計も含めた“耐災害力”です。今日は、情報の偏りをほどいて、災害に強いお金の持ち方に整えます。


■① 何が起きている?「お金の情報」は偏りやすい

お金のハウツーは、媒体やターゲットによって話題が偏りやすいです。
・節約の話が多い場所
・投資の話が多い場所
・転職や出世の話が多い場所
・保険の話が多い場所

どれか一つに偏ると、学べることも行動も偏ります。すると「足りない力」が生まれ、平時は気づかなくても、災害や家計ショックのときに一気に弱点が出ます。


■② なぜ防災と関係がある?家計は“被災後の持久力”そのもの

被災後は、生活が「いつも通り」に戻りません。
・支出が増える(移動・修繕・買い替え・医療・二重生活)
・収入が減る/遅れる(休業・勤務調整・手当のタイムラグ)
・判断回数が増える(申請・保険・片付け・住まい・教育)

このとき効くのは、知識量より「迷わない仕組み」です。
節約だけだと、必要な保険・再建・教育投資まで削りがち。投資だけだと、現金が薄くなり、急な出費に耐えにくい。防災士として言えるのは、家計も“バランスが命”ということです。


■③ よくある誤解|節約は正義、投資は悪?(どちらも偏ると弱い)

誤解されがちなのは、節約と投資を「善悪」で分けることです。
節約は家計を守る力、投資は家計を育てる力。どちらも必要です。

防災の現場でよく似た誤解があります。
「備蓄さえあれば大丈夫」も偏りです。情報・連絡・住まい・お金が揃って初めて生活は回ります。
お金も同じで、貯める・増やす・稼ぐ・使う・守るが揃って“耐災害力”になります。


■④ ネットが偏りを強化する|おすすめ表示が“視野”を狭める

ネットやSNSは便利ですが、見たものに似た情報が次々出てきます。結果として「自分の栄養(情報)」が偏りやすい。
つまり、無意識で過ごすほど、偏りが固定されます。

災害時の情報でも同じことが起きます。偏った情報だけを信じると、避難や支援の判断が重くなります。だから平時から、情報の取り方を“分散”しておくことが防災になります。 oai_citation:0‡テレ朝NEWS


■⑤ やらなくていいこと|家計を弱くする“偏った行動”

・節約だけで安心して、保険や備えを後回しにする
・投資だけで安心して、生活防衛資金を薄くする
・「誰かの成功談」だけで家計を動かす
・おすすめ表示のまま、同じ系統の情報だけ見続ける
・家族の不安を置き去りにして、攻めか守りに振り切る

災害は「想定外」ではなく「想定の外側」が来ます。偏った家計は、その外側に弱いです。


■⑥ 今日できる最小行動|5つの力を“1分点検”する

今日やるのは、増やすでも節約でもなく「偏り点検」です。
次の5項目を、0〜10点で自己採点してください。

1)貯める力(固定費・家計管理・生活防衛資金)
2)増やす力(長期・分散・積立の理解)
3)稼ぐ力(本業の伸ばし方、副収入の芽)
4)使う力(必要な支出に迷わない)
5)守る力(保険・詐欺対策・災害時の現金と口座分散)

一番低い項目を、今週のテーマにする。これだけで偏りが戻り始めます。


■⑦ 家族で効く運用|“同じ地図”を持つと判断が軽くなる

災害時、家族で判断が割れると消耗します。家計でも同じです。
・生活防衛資金は「何か月分」を共通言語にする
・保険は「何を守るためか」を一行で言えるようにする
・投資は「取り崩さない前提」を共有する
・非常時は「現金・口座・連絡」の優先順位を決める

被災地派遣・LOで強く感じたのは、正解より「共通ルール」が人を救うということです。家族内で同じ地図を持つと、判断が一気に軽くなります。


■⑧ 現場で見た“失敗の典型”|お金の迷いは復旧を遅らせる

避難所や役場支援の現場で多かったのは、物資不足より「手続きの迷い」で疲弊するケースでした。
・何から申請すればいいか分からない
・保険がどこまで出るか分からない
・通帳・印鑑・本人確認の準備がない
・家計が見えておらず、使っていい金額が分からない

防災士としての本音はここです。災害後の生活を左右するのは、気合いより「迷わない仕組み」です。家計は、災害対応の“裏側のエンジン”です。偏りを減らしておくほど、復旧は早くなります。


■まとめ|情報の偏りを減らすほど、家計の耐災害力は上がる

お金の情報は偏りやすく、ネットのおすすめ表示でさらに固定されます。
だからこそ、節約だけ・投資だけをやめて、「貯める・増やす・稼ぐ・使う・守る」をバランスよく整えることが、災害に強い家計につながります。

結論:
お金の情報は“バランス摂取”が最適解。偏りを点検して、弱い力を1つだけ補うと家計は強くなる。

被災地派遣・LOとして感じたのは、復旧が早い人ほど「迷いが少ない」という事実です。家計も同じで、普段から判断を軽くする設計ができているほど、非常時に強い。今日の1分点検から、耐災害力を上げていきましょう。

出典:テレビ朝日ニュース「SNSは情報が偏りやすい/フィルターバブルの仕組み」(2025年)
oai_citation:1‡テレ朝NEWS

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