【防災士が解説】キャンピングカー避難の夏は通気・換気が命|車内熱中症を防ぐグッズと運用

夏の車内は、避難中でも「休憩中でも」一気に危険域へ入ります。キャンピングカーは“避難先”になれる反面、閉め切ると熱がこもりやすく、換気が弱いと体調を崩しやすいのが現実です。
ここでは「車内の風の通り道」を作って熱と湿気を逃がすために、必要最小限のグッズと運用ルールをまとめます。

目次

  • ■① 夏の車内が危険になる理由(熱・湿気・二酸化炭素)
  • ■② まず決める「換気の型」3パターン
  • ■③ 通気・換気に効くグッズ(必要最小セット)
  • ■④ 湿気と寝苦しさを減らす“夜の換気”運用
  • ■⑤ 日中の熱を入れない(日よけ・遮熱・停車位置)
  • ■⑥ 家族・子ども・高齢者がいるときの注意点
  • ■⑦ やりがちな失敗と、やらなくていい対策
  • ■⑧ 今日の最小行動(5分でできる)

■① 夏の車内が危険になる理由(熱・湿気・二酸化炭素)

災害対応の現場でも、暑さは「体力を奪う」だけではなく、「判断を鈍らせる」ことで事故を増やします。避難所に空調がないとき、体調不良が連鎖しやすかったのと同じで、車内でも熱が溜まると一気にしんどくなります。
キャンピングカーは室内空間が広い分、外気との交換が弱いと、熱と湿気が抜けにくいのが難点です。さらに人数が増えるほど呼気で湿度と二酸化炭素が上がり、眠りが浅くなったり、頭痛・だるさが出やすくなります。


■② まず決める「換気の型」3パターン

車内換気は、道具より先に「型」を決めると失敗が減ります。

A:対角線換気(基本形)

  • 前席の片側窓を少し開ける
  • 後席(反対側)も少し開ける
    → 風の通り道ができて熱が抜けやすい。

B:排気ファン換気(夜・雨向き)

  • 換気扇(ルーフファン等)で“排気”を作る
  • 取り入れ口(小さな開口)を一つ確保
    → 虫・雨・防犯を優先しつつ空気を動かす。

C:短時間フラッシュ換気(入車直後)

  • ドア開閉や窓全開で一気に熱気を逃がす(短時間)
  • その後、AまたはBに切り替える
    → 乗り込んだ瞬間の“熱の壁”を先に崩す。

■③ 通気・換気に効くグッズ(必要最小セット)

「風を作る」「熱を入れない」「虫と雨を止める」の3点で揃えると軽くて強いです。

1)風を作る

  • USB扇風機(首振り or クリップ式)
  • サーキュレーター小型(12V/USB)
  • 予備バッテリー(扇風機用に別系統で確保)

2)開口部を安全に使う

  • 網戸ネット(マグネット式・窓用)
  • レインバイザー(雨でも少し開けられる)
  • 防犯アラーム(就寝時の心理負担を下げる)

3)熱を入れない

  • 遮熱サンシェード(フロントは必須)
  • 断熱カーテン or 遮光カーテン
  • 銀マット(窓サイズにカットして追加断熱)

「全部」より、まずは 網戸+USB扇風機+遮熱サンシェード の3点が最小の当たりです。


■④ 湿気と寝苦しさを減らす“夜の換気”運用

夜は「音」「虫」「防犯」が気になって換気を止めがちです。止めると寝苦しさが増し、結果的に眠れなくなります。

夜の基本ルール

  • 窓は“指2本分”でOK(全開不要)
  • 対角線換気が難しいときは排気ファン換気へ
  • 扇風機は「体に当てない」で空気を回す(喉・冷えを防ぐ)

被災地では、暑さで眠れず体調を崩す人が増えると、翌日の動きが一気に落ちます。避難は「今日だけ」ではなく続くので、夜の換気は体力温存の技術です。


■⑤ 日中の熱を入れない(日よけ・遮熱・停車位置)

換気だけでは追いつかない日があります。日中は「入れない」が勝ちです。

停車位置の優先順位

  1. 建物の影(午前と午後で影が変わる場所)
  2. 樹木の影(落枝リスクがない場所)
  3. 風が抜ける場所(海沿い・高台・開けた場所)

遮熱のコツ

  • フロント遮熱は必須(直射の主戦場)
  • 片側だけでも日差し側の窓を銀マットで塞ぐ
  • カーテンは“密閉”しない(上部に逃げ道を作る)

■⑥ 家族・子ども・高齢者がいるときの注意点

子ども

  • 暑い・苦しいを言語化できないことがある
    → 顔色、汗の出方、機嫌で早めに気づく。

高齢者

  • 暑さを感じにくく、水分を控えがち
    → 「換気+水分+休憩」をセット運用にする。

家族全体

  • 体調が崩れた人が出ると“全員の避難力”が落ちます。
    車内換気は快適のためではなく、家族の行動力を守るための土台です。

■⑦ やりがちな失敗と、やらなくていい対策

よくある失敗

  • 防犯が不安で窓を完全に閉め切る → 熱と湿気で睡眠が壊れる
  • 扇風機を体に当て続ける → だるさ・喉痛・冷えで翌日つらい
  • 日差し側の窓を無防備にする → 夕方まで車内が下がらない

やらなくていい対策

  • 大量の高価グッズを先に買い揃えること
    まずは「風の通り道」さえ作れば、体感は大きく変わります。

■⑧ 今日の最小行動(5分でできる)

  • 対角線換気の“型”を家族で決める(どの窓を何cm開けるか)
  • 網戸ネットを1つだけ準備する(虫対策の不安を消す)
  • フロント遮熱を必須装備にする(入れない対策の核)

出典

  • JAF「夏の車の暑さ対策!車内を涼しくするグッズや温度を下げる方法」https://jaf-training.jp/column/heat-protection-car/

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