【防災士が解説】水害後のカビ・悪臭対策は何を優先すべきか|健康被害を防ぐ装備と片付けの判断基準

水害のあと、
「家の中がカビ臭い」
「悪臭が強くて、どこから手をつければいいか分からない」
「マスクや手袋はどこまで必要なのか」
と迷う人は少なくありません。

結論から言えば、水害後のカビ・悪臭対策で最も大切なのは、“消臭剤や消毒を先に使うこと”ではなく、“汚泥を除去し、換気し、乾燥させ、装備を整えて作業すること”です。
厚生労働省は、浸水した家屋では細菌やカビが繁殖しやすく、感染症にかかるおそれがあるため清掃が大切だと示しています。あわせて、ドアと窓をあけてしっかり換気すること、汚泥を取り除いてしっかり乾燥させること、ほこりを吸わないようにマスクを着用すること、清掃中のけが予防に手袋を着用することを案内しています。さらに、消毒薬は汚れを取り除いた上で使用するよう示しています。 (mhlw.go.jp)

元消防職員として率直に言えば、水害後に一番危ないのは、
「においが気になるから、まず薬剤で何とかしよう」と急ぐこと
です。
東日本大震災当時に東京で被災し、その後の被災地派遣やLO対応でも強く感じたのは、悪臭やカビは結果であって、原因は汚泥、水分、換気不足にあることが多いということです。だから、においそのものより、湿った汚れを早く減らすことの方が現実的です。

■① 最初にやるべきは「におい対策」ではなく「原因を減らすこと」

水害後に悪臭やカビが出る時、最初に考えたいのは
何が残っているか
です。

たとえば、
・泥や汚泥
・濡れた畳や布類
・床下や壁際の湿気
・換気不足
が重なると、においやカビが出やすくなります。

厚生労働省も、まずは清掃、換気、乾燥を重視しています。
防災士として言えば、カビ臭や悪臭は
消す対象
というより、
原因を減らす対象
として見た方が現実的です。

■② 悪臭があっても、まずは窓を開けて換気する

厚生労働省は、浸水した家屋では
ドアと窓をあけて、しっかり換気
するよう案内しています。

つまり、家に戻って最初にやりたいのは、
・窓を開ける
・風の通り道を作る
・空気がこもらないようにする
ことです。

元消防職員として率直に言えば、悪臭が強い時ほど
閉めてにおいを閉じ込める
より
まず外へ逃がす
方が大切です。
防災士としても、水害後の家では換気がかなり基本になります。

■③ カビ対策の基本は「乾かすこと」

厚生労働省は、数日して自宅に戻ると屋内にカビが発生していることがあり、汚泥は取り除き、しっかり乾燥させることが大切だと示しています。さらに、きちんと乾燥させれば、基本的に細菌やカビの繁殖はおさえられると案内しています。 (mhlw.go.jp)

つまり、カビ対策で最も大切なのは、
・水分を減らす
・濡れた物を外へ出す
・風を通す
・乾いた状態を保つ
ことです。

防災士として言えば、カビ対策は
薬剤をまくこと
より
乾く環境を作ること
の方が先です。
元消防職員としても、乾かない家はにおいもカビも長引きやすいです。

■④ マスクは「におい対策」より「吸い込まないため」に使う

厚生労働省は、清掃時の注意として
ほこりを吸わないようにマスクを着用
するよう示しています。

つまりマスクは、
・においを防ぐためだけ
ではなく、
・ほこり
・乾いた泥
・カビを含む可能性のある飛散物
を吸い込みにくくするために使う意味があります。

元消防職員として率直に言えば、水害後の作業では
見える汚れ
より
空気中に舞うもの
を軽く見ない方がいいです。
防災士としても、マスクはかなり基本装備です。

■⑤ 手袋は「汚れ防止」より「けが予防」で重要

厚生労働省は、
清掃中のけが予防に手袋を着用
するよう案内しています。

水害後の家には、
・割れた物
・ささくれた木材
・金属片
・泥の中の見えない危険物
があることがあります。

防災士として言えば、手袋は
手を汚さないため
だけではありません。
元消防職員としても、水害後は小さなけがが感染や作業中断につながりやすいので、手袋はかなり重要です。

■⑥ 悪臭が強い時ほど「汚泥・濡れた物」を先に減らす

厚生労働省は、浸水した家屋で
まず汚泥を取り除く
ことを示しています。

つまり、悪臭がある時は
・床や壁際の泥
・濡れた紙類
・布団やマット
・乾きにくい吸水物
をそのまま残さない方が現実的です。

元消防職員として率直に言えば、
においの強い場所
は、
湿った物が残っている場所
であることが多いです。
防災士としても、消臭より先に「残っている原因」を減らす方が実務的です。

■⑦ 消毒や消臭は「清掃後」に考える

厚生労働省は、
消毒薬を使用する場合は、汚れを取りのぞいた上で使用
するよう案内しています。

つまり、
泥や汚れが残ったまま消毒だけ先にする
のは順番として弱いです。

防災士として率直に言えば、悪臭が気になると
すぐ薬剤を使いたくなりますが、
元消防職員としても、まずは
清掃、換気、乾燥
を優先した方が全体として進みやすいです。

■⑧ 被災地経験から見ても「無理を続けない」が大切

被災地派遣やLO対応で強く感じたのは、
水害後の片付けは
におい、暑さ、泥、疲労
が重なり、思った以上に消耗するということです。

だから、
・マスク
・手袋
・長靴
・こまめな休憩
を軽く見ない方がいいです。

元消防職員として率直に言えば、カビや悪臭対策で一番大切なのは
頑張りすぎること
ではなく、
安全に続けられる形にすること
です。
防災士としても、体調を崩すと片付け全体が止まりやすいです。

■⑨ まとめ

水害後のカビ・悪臭対策で最も大切なのは、“消臭剤や消毒を先に使うこと”ではなく、“汚泥を除去し、換気し、乾燥させ、装備を整えて作業すること”です。
厚生労働省は、浸水した家屋では細菌やカビが繁殖しやすく、感染症にかかるおそれがあるため清掃が大切だと示しています。あわせて、ドアと窓をあけてしっかり換気すること、汚泥を取り除いてしっかり乾燥させること、ほこりを吸わないようにマスクを着用すること、清掃中のけが予防に手袋を着用することを案内しています。さらに、消毒薬は汚れを取り除いた上で使用するよう示しています。 (mhlw.go.jp)

元消防職員として強く言えるのは、水害後のカビ・悪臭対策で一番大切なのは
においをごまかすこと
ではなく、
湿った汚れを減らして乾かすこと
だということです。
迷ったら、
・換気
・汚泥除去
・乾燥
・マスクと手袋
この順番で考えるのが一番現実的です。

出典:厚生労働省「浸水した家屋の感染症対策」

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