花見は、家族がそろって屋外にいて、荷物があり、人の流れもある。実はこれ、災害時の「初動」と状況がよく似ています。だから花見は、重く構えなくても“家族防災訓練”ができます。ポイントは、突風や豪雨が来たときに「撤収・移動・連絡」を迷わずできること。ここでは、花見の場でできる最小の訓練手順をまとめます。
■① 花見は「避難の縮小版」になっている
花見の場には、避難の要素がそろっています。
・屋外での天候リスク
・荷物が多い
・子どもや高齢者がいる
・混雑して動きにくい
・トイレや帰路の制約がある
この条件で一度でも“撤収の型”を作っておくと、災害時の初動が軽くなります。
■② 訓練は「5分で終わる」くらいが続く
訓練は長いほど続きません。花見でやるなら、5分で完了する内容が最適です。
・集合(呼びかけ)
・役割分担(誰が何を持つか)
・撤収(シート回収)
・移動(出口まで歩く)
・連絡(合流場所の確認)
この5分ができれば十分です。
■③ 役割分担は「固定」すると強い
家族の撤収は、役割が決まっていると速いです。例:
・大人A:子ども確保(手をつなぐ・人数確認)
・大人B:貴重品バッグ+スマホ
・子ども:自分の水筒(できる範囲)
毎回同じ役割にすると、指示が減り、撤収が速くなります。
■④ シート撤収スピード練習「3手順」
撤収を速くするコツは“畳む”のではなく“回収する”発想です。
1)荷物は先に1か所へ集約(袋に入れる)
2)シートは四隅を持って中央へ寄せる(畳まない)
3)最後にまとめて袋へ
突風や豪雨では、きれいに畳む時間はありません。「飛ばない形にまとめる」が正解です。
■⑤ 突風・豪雨の“撤収開始サイン”を決める
迷う原因は「いつ撤収するか」です。家族ルールを決めます。
・風でシートがバタつき始めたら撤収準備
・雨雲レーダーで強い雨域が近づいたら撤収開始
・雷鳴が聞こえたら即移動(木の下に留まらない)
判断を先に決めておけば、当日は揉めません。
■⑥ 防災士から見た“実際に多かった失敗”
花見で多い失敗は、撤収が遅れて一気に不利になることです。
・「あと10分」で雨に当たる
・荷物が散らかって回収できない
・子どもがトイレに行ってバラける
撤収は“早すぎるくらい”がちょうどいいです。濡れてから動くと、疲労とストレスが増えます。
■⑦ 被災地経験で感じた「動けるうちに動く人が一番強い」
被災地派遣では、天候や余震、道路状況の変化で「早めに動いた人」が安全に移動できる場面を何度も見ました。LOとして現場調整に入ったときも、判断が早いほど周囲の不安が減り、全体が落ち着く傾向がありました。花見の撤収練習は小さなことですが、災害時に“動けるうちに動く”感覚を家族で共有できるのが価値です。
■⑧ 花見を家族防災訓練にする「最小チェックリスト」
・合流場所を1つ決める(入口付近など)
・子どもの手は必ずつなぐ
・貴重品は専用バッグで一括管理
・撤収は「荷物集約→シート寄せ→袋へ」の3手順
・撤収開始サインを決めておく
これだけで、花見が“安全に強い家族”の練習になります。
■まとめ|花見は「撤収の型」を作るだけで家族防災訓練になる
花見は屋外・荷物・混雑がそろい、避難の縮小版です。5分だけでいいので、役割分担とシート撤収の手順、撤収開始サインを決めて練習しておく。これだけで、突風や豪雨でも迷わず動ける家族になります。
結論:
花見の撤収を「型」にしておけば、災害時の初動が軽くなり、家族の安全が守りやすくなります。
防災士として、特別な備えより「迷わない手順」が一番強いと感じます。花見の5分練習で、家族の判断力は確実に上がります。
出典:https://www.fdma.go.jp/

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