花見の片付けは「マナー」だけの話ではありません。ゴミが飛散すると、転倒や火災の種になり、川や排水路が詰まれば増水時の被害も広がります。逆に言えば、花見清掃を少し工夫するだけで、地域の防災力は確実に上がります。ここでは、花見の清掃を“安全と防災の点検”に変える方法をまとめます。
■① 花見清掃は「防災行動」になる
花見後のゴミは、単なる景観の問題ではありません。
・風で飛んで道路に出る→転倒・事故
・排水口に詰まる→大雨時の内水氾濫の一因
・可燃物が残る→火気やたばこで火災リスク
「拾う」だけで、地域の事故と災害リスクを同時に下げられます。
■② ゴミ飛散の原因は“軽い物”と“口が開いた袋”
飛散を起こすのは、重いゴミより軽いゴミです。
・レジ袋、紙袋
・紙皿、ナプキン
・カップのフタ、ストロー
・ティッシュ類
さらに「袋の口が開いている」だけで一気に飛びます。清掃のコツは、軽い物を先に回収し、袋の口を確実に閉じることです。
■③ 飛散ゼロの片付け手順(最短で効く)
花見の片付けは順番で決まります。
1)軽い物(紙・袋・ナプキン)を先に回収
2)袋は“二重”にして口を縛る
3)空き缶・瓶など重い物は最後にまとめる
4)袋は地面に置かず、重しの横に固定
この順にやるだけで、突風が来ても飛散が激減します。
■④ 清掃しながらできる「地域ハザード発見術」
花見の後片付けは、地面と周囲をよく見る時間です。ここで次を見つけると、防災の視点が一段上がります。
・排水口(側溝)の詰まり、落ち葉の堆積
・川沿いの低い通路、冠水しそうな窪地
・崩れそうな法面、足元の崖・段差
・街灯の少ない暗がり、危険な階段
・避難方向を妨げる柵や行き止まり
「危ない場所を知る」だけで、次回からの撤収判断が軽くなります。
■⑤ 河川敷・公園は「排水」が見えると災害に強くなる
河川敷や公園は、大雨や増水時に状況が変わります。清掃時に確認しておくと役に立つのは、
・水が集まる方向
・排水口の位置
・堤防へ上がる階段・スロープ(出口)
です。花見の場で見た情報は、災害時の“地図”になります。
■⑥ 防災士として見た“実際に多かった失敗”
花見後に多い失敗は、
・ゴミ袋を開けたまま置いて飛散
・火が消えたと思って炭や灰を捨てる
・暗くなってから片付けて転倒
というパターンです。片付けは「明るいうちに」「袋の口を縛る」「火気は完全に冷めてから」が基本です。
■⑦ 被災地経験からの実感「小さな詰まりが被害を大きくする」
被災地派遣で現場に入った時、側溝や排水路の詰まりが、浸水やぬかるみを悪化させている場面を何度も見ました。LOとして自治体と動く中でも、雨が強まると“水の逃げ道がない場所”から困りごとが増えていきました。花見のゴミは小さく見えても、排水口に入れば大雨時のリスクになります。だからこそ、清掃は防災の一部です。
■⑧ 花見清掃で防災を上げる「最小セット」と行動
・45Lゴミ袋(できれば二重)
・口を縛るひも(または結束バンド)
・軍手
・小さめの袋(軽い物用)
・拾った場所で気づいた危険をメモ(排水口・段差・暗がり)
このセットで、飛散を止めつつ、地域の危険点検までできます。
■まとめ|花見清掃は“ゴミ拾い”ではなく“防災点検”になる
花見の清掃は、飛散防止と火災予防、排水口の詰まり確認、避難ルートの再確認まで同時にできます。軽いゴミを先に回収し、袋の口を確実に縛るだけで飛散は激減。周囲の排水や段差、暗がりを見つけておけば、次回の花見も災害時も判断が軽くなります。
結論:
花見清掃は「飛散ゼロ」と「排水・危険箇所の点検」で、地域の防災力を確実に上げられます。
防災士として、災害は大きな備えだけでなく、日常の小さな整備で被害が変わると感じてきました。花見の片付けを“防災点検”に変えるだけで、地域は少し強くなります。
出典:https://www.fdma.go.jp/

コメント