【元消防職員が解説】キャンプ中に子どもが発熱したら?撤収判断が家族を守る理由

「もしキャンプ中に子どもが体調を崩したらどうする?」

これはファミリーキャンプを始める多くの家庭が一度は考える不安です。
実際に夕方まで元気だった子どもが突然38度の発熱──。

そのときに「一晩様子を見る」のか、「撤収する」のか。
この判断は、防災の現場でも共通する“重要な分岐点”です。


■① 元気だった子どもが突然発熱

昼間は元気いっぱいに遊んでいた。
しかし夕食時に元気がなくなり、食欲も低下。

体温を測ると38度。
時刻はすでに19時過ぎ。

夜のキャンプ場。
すぐに病院へ行ける距離ではない。

この状況で迷うのは当然です。


■② なぜ「撤収」を選ぶのか

撤収を選ぶ理由はシンプルです。

・病院が遠い
・夜間は移動リスクが上がる
・症状悪化時の判断が遅れる可能性

災害対応でも同じです。
「様子を見る」という判断は、環境が整っているときにのみ成立します。

私は被災地派遣やLO業務の中で、判断の遅れが事態を悪化させる場面を何度も見てきました。

特に夜間は、情報も人手も減ります。
だからこそ、早めの撤収判断は合理的です。


■③ 結果論に惑わされない

翌日、熱が下がり元気になった。

「帰らなくても良かったかも」

そう感じることもあります。

しかし、防災では“結果論”で判断を振り返らないことが重要です。

当時の条件下で最も安全な選択をしたか。
それが基準です。

元消防職員として断言します。
安全側に倒す判断は、間違いではありません。


■④ 事前準備が心の余裕を生む

キャンプ中の体調不良は珍しくありません。

疲労
気温差
寝不足

これらは発熱の原因になります。

<持っておくべきもの>

・体温計
・冷却シート
・絆創膏・消毒などの救急ポーチ
・保険証(コピー可)

さらに重要なのは、

・周辺の病院情報を事前に調べること

私は災害現場でも必ず「医療動線」を最初に確認します。
安心感は、事前情報から生まれます。


■⑤ 夜の判断はリスクが高い

夜間のキャンプ場は想像以上に暗いです。

・足場が悪い
・車の視界が悪い
・救急対応が遅れやすい

能登半島地震の対応でも、夜間移動は事故リスクが高まりました。

キャンプも同じです。
「今は大丈夫」より「悪化したらどうなるか」を考えることが大切です。


■⑥ 撤収は“失敗”ではない

ファミリーキャンプでは、

「最後まで楽しむ」より
「安全に終える」ことが優先です。

途中撤収は負けではありません。

それは、家族を守るための戦略的判断です。

防災でも撤退は重要な選択肢です。
無理をして続行することが最も危険です。


■⑦ 天候悪化でも同じ判断基準

体調不良だけでなく、

・急な悪天候
・強風
・雷

これらも同じ基準で考えます。

「続けられるか」ではなく、
「安全を確保できるか」。

この思考は、そのまま災害時の判断力になります。


■⑧ 防災思考はキャンプで育つ

キャンプは楽しいレジャーですが、同時に防災訓練でもあります。

・体調変化への気づき
・早めの撤収判断
・医療動線の確認

これらは災害対応と同じ構造です。

私は元消防職員として多くの現場を見てきました。
冷静に撤退できる家庭ほど、大きな事故を防げます。


■まとめ|撤収は家族を守る勇気ある選択

キャンプ中に子どもが発熱。
そのときの最優先は「楽しい思い出」ではありません。

結論:
撤収は失敗ではなく、家族を守るための正しい判断である。

被災地派遣を経験した防災士として伝えたいのは、
迷ったら安全側に倒すという原則です。

キャンプはまた来られます。
家族の健康は、今しか守れません。

出典:Yahoo!ニュース「ファミリーキャンプで子どもが発熱!?我が家が『撤収』を選んだ理由」(2026年2月11日)

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