【元消防職員が解説】南海トラフ巨大地震訓練から学ぶ家庭防災|72時間をどう乗り切るかが命を分ける

南海トラフ巨大地震に備えた大規模訓練「令和7年度南海レスキュー」では、陸上自衛隊中部方面隊が1月19日から25日にかけて、南海トラフ巨大地震を想定した指揮所訓練と実動訓練を実施しました。訓練は「発災直後の初動対処」「孤立地域における対応」「各支援活動に係る調整」を焦点とし、自衛隊に加え、自治体、企業、米海兵隊などが参加する大規模な内容でした。こうした訓練から見えてくるのは、災害時に本当に大切なのは“助けが来るまでの最初の72時間をどう耐えるか”という現実です。 oai_citation:0‡防衛省


■①(なぜ“72時間”がこれほど重要なのか)

大規模災害では、発災直後の72時間が人命救助の山場になります。だからこそ、自衛隊の訓練でも、伊丹駐屯地で72時間にわたって情報共有、関係部隊との調整、自治体や企業との連携を継続する指揮所訓練が行われました。これは、災害時には現場で動く部隊だけでなく、「誰が、どこへ、何を、どう運ぶか」を止めずに回す指揮機能が極めて重要だということを示しています。家庭防災でも同じで、最初の3日間をどうしのぐかが、その後の暮らしを大きく左右します。 oai_citation:1‡政治家カフェ


■②(訓練で見えたのは“広域災害は同時多発する”ということ)

今回の「07南海レスキュー」は、紀伊半島沖でマグニチュード9の地震が発生し、津波などで広い範囲に被害が出た想定で行われました。使用予定地域も中部方面区内の各自衛隊駐屯地・基地・海域・空域に及び、愛知、広島、四国など各地で実動訓練が行われています。つまり、南海トラフ巨大地震は一つの町だけが被災する災害ではなく、広域で同時に道路、港、空、通信、物流が乱れる災害として想定されているということです。家庭としては、「どこかが無事だから助けがすぐ来る」とは限らない前提で備える必要があります。 oai_citation:2‡防衛省


■③(家庭が学ぶべきは“孤立する前提”の備え)

訓練の焦点には、孤立地域への対応がはっきり含まれていました。これは、南海トラフ巨大地震では道路寸断や津波、地盤被害により、地域が一時的に孤立することを想定しているからです。実際の訓練でも、海上自衛隊のLCACで電源車を海上輸送するなど、陸路だけに頼らない対応が確認されました。防災士として家庭に落とし込むなら、「道路が使えない」「物流が止まる」「電気が来ない」前提で、水、食料、簡易トイレ、充電手段、常用薬を最低3日、できれば1週間分備えることが重要です。 oai_citation:3‡J ディフェンス ニュース


■④(物資輸送訓練が教える“家庭備蓄の重み”)

愛知県ではV22オスプレイによる物資輸送、海上ではLCACによる電源車輸送、広島県呉市では輸送艦への重機搭載手順確認が行われました。ここから分かるのは、災害時の物資輸送は簡単ではなく、航空、海上、陸上を総動員してようやく成り立つということです。つまり、家庭側から見れば「必要な物はすぐ届く」と期待しすぎない方が安全です。元消防職員として言うと、災害時に本当に強い家庭は、助けが遅れることを前提に、自宅で最初の数日を回せる家庭です。 oai_citation:4‡政治家カフェ


■⑤(自衛隊と自治体・企業の連携訓練が意味すること)

今回の訓練は、自衛隊だけで完結するものではなく、自治体、企業、関係団体、米海兵隊まで含めた連携が重視されていました。公式概要でも、「自治体・関係企業・関係団体との調整・連携」が指揮所訓練の柱とされています。災害対応は一つの組織だけで回せるものではなく、地域全体で役割分担しながら進める必要があるということです。家庭レベルでも同じで、家族、自治会、職場、学校、近所とのつながりを平時から持っておくことが、防災力を大きく左右します。 oai_citation:5‡J ディフェンス ニュース


■⑥(防災士として見た“家庭が本当に準備すべきこと”)

こうした大規模訓練を見ると、つい「自衛隊が何とかしてくれる」と思いたくなります。しかし実際には、発災直後は情報整理も輸送も救助も同時進行で、すべての家庭へすぐ支援が届くわけではありません。だから家庭で本当に準備すべきなのは、特別な装備より次の基本です。
・水
・食料
・簡易トイレ
・モバイルバッテリー
・常用薬
・家族との連絡方法
・避難場所と避難ルート
被災地派遣やLOの現場感覚で言うと、助かった後の3日間を自力で回せるかどうかで、心身の負担はかなり変わります。これは今回の訓練が示した“72時間の重み”と重なります。 oai_citation:6‡防衛省


■⑦(元消防職員として現場感覚で感じること)

元消防職員として、また災害対応を見てきた立場で強く感じるのは、大災害では「誰かが助けに来る」ことと「すぐ助けに来られる」ことは別だということです。今回の訓練で72時間の指揮継続や広域輸送が重視されたのは、まさにその現実があるからです。だから本音では、家庭防災で一番大切なのは、助けを待つだけの備えではなく、「助けが来るまで壊れない備え」を持つことだと思います。水がある、トイレがある、スマホが少し使える、家族の動き方が決まっている。そうした地味な準備が、災害時には一番強いです。これは現場感覚として本当に重い教訓です。 oai_citation:7‡政治家カフェ


■⑧(今日できる最小行動)

今日やることを1つに絞るなら、「72時間セット」を家庭で見直してください。
・飲料水
・3日分の食料
・簡易トイレ
・モバイルバッテリー
・常用薬
・懐中電灯
この6つだけでも十分です。全部を完璧にしなくても、最初の72時間を意識するだけで備えはかなり現実的になります。南海トラフ巨大地震は、起きてから慌てる災害ではなく、起きる前に3日分をどう整えるかが勝負です。 oai_citation:8‡防衛省


■まとめ|南海レスキュー訓練が家庭に教えるのは“最初の72時間を自力で回す力”

「令和7年度南海レスキュー」は、南海トラフ巨大地震を想定し、72時間の指揮所訓練、孤立地域対応、物資輸送、自治体や企業との連携を含めた大規模訓練として実施されました。ここから家庭が学ぶべきなのは、広域災害では支援が重要である一方、最初の72時間を家庭で回す力が極めて大切だということです。水、食料、トイレ、電源、連絡手段。こうした基本を整えておくことが、結果として自衛隊や自治体の支援を生かす土台になります。 oai_citation:9‡防衛省

結論:
南海トラフ巨大地震への備えで最も大切なのは、“助けが来る前提”で安心することではなく、“助けが来るまでの72時間を家庭で回せる備えを持つこと”です。
元消防職員として現場感覚で言うと、災害時に本当に強い家庭は、特別な装備を持っている家庭ではなく、水・食料・トイレ・連絡手段の基本が整っている家庭です。自衛隊の大規模訓練が続けられている今こそ、家庭も「72時間」の意味を自分事として考えることが大切だと思います。

出典:陸上自衛隊中部方面隊「令和7年度方面隊災害対処訓練 07南海レスキュー」公式概要、関連報道

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