救急車の有料化と聞くと、「もう119番しづらくなる」と不安になりがちです。
ただ結論からいうと、本当に危ないのは“必要な時までためらうこと”です。
長崎市では、長崎大学病院、長崎みなとメディカルセンター、長崎原爆病院の3病院が、2026年7月から、救急搬送された患者のうち緊急性が認められない場合に7,700円の選定療養費を追加徴収する方針です。背景には、長崎市消防局管内の2025年の救急出動件数が2万9297件で過去最多となるなど、救急医療の逼迫があります。 oai_citation:0‡Ktn
■① 最初の結論
救急車は「お金がかかるかも」でためらうと危険。 助かるのは、重症サインと相談先を先に知っている人です。
今回の制度は、すべての救急搬送を有料にする話ではありません。
あくまで、高度医療を担う大規模病院に搬送された後、緊急性が認められないと判断された場合に限って、選定療養費を求める仕組みです。 oai_citation:1‡毎日新聞
■② 何が始まるのか
今回の対象は、長崎市内の次の3病院です。
- 長崎大学病院
- 長崎みなとメディカルセンター
- 長崎原爆病院
この3病院は、もともと紹介状なし受診に選定療養費を徴収する対象病院で、7月以降は救急搬送でも緊急性が認められない場合に7,700円を徴収する予定です。市などと連携して、症状の緊急性を判断するガイドラインを作る方針も報じられています。 oai_citation:2‡毎日新聞
■③ なぜこうなるのか
背景にあるのは、救急医療の逼迫です。
長崎市消防局によると、2025年の救急搬送者数は10年前より17.2%増の2万5255人で、このうち軽症が35.3%を占めたと報じられています。別報道では、救急出動件数は2万9297件で過去最多とされています。重症患者を受け入れる大規模病院に搬送が集中し、病床確保が厳しくなっていることが今回の制度導入理由です。 oai_citation:3‡毎日新聞
■④ 何が危ないのか
ここで危ないのは、次の2つです。
- 軽い症状でも大病院への救急搬送を当然と思うこと
- 逆に、本当に危ない時まで119番を我慢すること
元消防職員として強く言いたいのは、
この制度で一番避けたいのは「必要な119番の呼び控え」です。
実際、制度を導入した地域では効果検証も進んでいます。
茨城県では、選定療養費の徴収開始後1年間で、対象病院への救急搬送件数が対前年同期比5.2%減、軽症等の割合も5.9%減となり、救急医療の逼迫緩和に一定の効果があったと県がまとめています。一方で、県は現時点で呼び控えによる重症化事例は報告されていないとしています。 oai_citation:4‡茨城県公式ホームページ
■⑤ どう判断すればいいか
助かる判断はシンプルです。
迷った時に、いきなり「行く・行かない」の二択にしないことです。
まず大事なのは、
- 意識がおかしい
- 呼吸が苦しい
- 強い胸痛がある
- 片側の手足が動かない
- けいれん
- 大量出血
- 強い頭痛や激しい腹痛
- ぐったりして反応が悪い
こうした症状なら、費用を気にせず救急要請を優先することです。
逆に、判断に迷う軽症では、地域の相談窓口や救急相談を活用する方が安全です。
■⑥ 現場感覚として一番伝えたいこと
元消防職員として一番伝えたいのは、
救急車は“無料か有料か”で考えるより、“今その人が危ないか”で考えるべき
ということです。
今回の長崎の取り組みは、
限られた救急医療資源を本当に必要な人へ回す
ための制度です。
だから市民側も、
- すべてを大病院に集めない
- でも重症サインでは迷わない
- 迷う時は相談窓口を使う
この3つで考える方が現実的です。
■まとめ
今回のテーマで大事なのは、
救急車 ためらうと危険。 長崎の有料化は判断基準を先に知ると助かる。
この判断です。
制度が変わる時ほど、怖いのは思い込みです。
「全部有料になる」でもなく、
「軽症でも呼んでいい」でもない。
本当に必要な時は迷わない。
迷う時は相談する。
これが一番現実的で安全な判断だと思います。

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