【元消防職員が解説】消防士採用後は何をして過ごすべきか|入校前にやるべき準備の判断基準

消防士採用試験に受かったあと、意外と迷いやすいのが
「採用後、消防学校に入るまでの期間をどう過ごすべきか」
という点です。

試験が終わったのだから、しばらくは好きに過ごしていいのか。
体力づくりを本格的に始めるべきなのか。
遊んでおくべきか、勉強すべきか。
ここが曖昧だと、入校直前でかなり差がつきやすいです。

結論から言えば、消防士採用後の期間は、“合格祝いの自由時間”ではなく、“消防学校に入ってから崩れにくくするための準備期間”として使うのが一番現実的です。
東京消防庁も、採用予定者が消防学校に入校するまでの期間に、入校後の消防活動訓練に必要な体力を効果的に養うことを目的に、自主的な体力トレーニング資料を作成しています。
また東京消防庁白書では、新たに採用された消防職員に対する1年間の初任教育のうち、消防学校で6か月間の基礎教育を行うと示されています。
つまり、採用後は「受かったから終わり」ではなく、入校後の生活に入るための助走期間だと考えた方がかなり正確です。 (tfd.metro.tokyo.lg.jp)

元消防職員として率直に言えば、採用後の期間で一番もったいないのは、
「試験が終わったから全部リセットしてしまうこと」
です。
消防学校は、ゼロから少しずつ慣れる場所でもありますが、生活・体力・気持ちを整えて入る人の方が明らかに入りやすいです。
だから採用後は、気合いで追い込むより、崩れない準備を積む方がかなり意味があります。

■① まず前提として、採用後は“何もしなくていい期間”ではない

採用試験に合格すると、多くの人はまず安心します。
それ自体は自然です。
ただ、元消防職員として強く言いたいのは、採用後の期間は「空白期間」ではないということです。

東京消防庁が、採用予定者向けに消防学校入校前の体力トレーニング資料を作成していること自体、入校前の準備には意味があると公式に考えられているということです。
また、消防学校での初任教育は、基礎知識、技能、体力、人格形成まで含んだ密度の高い教育です。
つまり採用後の期間は、休みきる期間ではなく、消防学校に入るための体と生活を整える期間です。

元消防職員として見ても、ここをうまく使える人は、入校後のギャップがかなり小さくなります。

■② 一番優先すべきは“生活リズムを整えること”

採用後に何をするかで、最優先は体力づくりだと思われがちです。
もちろんそれも大事です。
でも元消防職員として率直に言えば、最初に整えるべきなのは、生活リズムです。

消防学校では、朝早く起きて、日中に授業・訓練があり、夜も自席学習や点呼があります。
夜型のまま、寝る時間がバラバラのまま入ると、最初の数週間でかなり苦しくなります。

だから採用後は、
・朝起きる時間を固定する
・夜更かしを減らす
・昼夜逆転を直す
・食事時間を整える
ここを優先した方がかなり強いです。

防災士として見ても、災害現場で崩れにくい人は、体力だけでなく、生活の土台が整っている人です。
消防学校でもそこは同じです。

■③ 体力づくりは“追い込み”ではなく“入校後に壊れない準備”

東京消防庁は、採用予定者に対して、消防学校入校前の自主的な体力トレーニング資料を示しています。
つまり、採用後の体力づくりはやった方がいいです。
ただし、元消防職員としてかなり大事だと思うのは、ここで追い込みすぎないことです。 (tfd.metro.tokyo.lg.jp)

採用後にやるべきなのは、
・軽いジョギング
・速歩
・腕立て
・スクワット
・体幹
・柔軟
を、無理なく続けることです。

ここで大事なのは、最強の体を作ることではなく、消防学校に入ってから毎日続く訓練に耐えられる基礎を作ることです。
元消防職員として率直に言うと、採用後に急に走り込みを増やして膝や腰を痛めるのが一番もったいないです。
消防学校前は、強くなるより、壊れないことの方が大事です。

■④ 持ち物・手続きは“早めに整理”した方がかなり楽

採用後は、意外と事務的な準備も多いです。
入校案内、必要書類、制服や支給品の確認、健康診断、住民票や各種書類の提出など、細かい手続きが入ることがあります。
さらに、消防学校に入るなら、持ち物準備も必要になります。

元消防職員として見ると、入校直前で慌てる人はかなり多いです。
でもここは、早く始めればかなり楽です。
おすすめは、
・書類
・持ち物
・生活用品
・消耗品
で分けて準備を進めることです。

以前あなたが挙げてくれた
ワイドハイター
サポーター
コルセット
飲料水
小銭
のような“地味だけど毎日効く物”も、この時期にそろえておくとかなり安定します。
採用後は、こうした準備を雑にしない方がいいです。

■⑤ 消防の仕事を少しでも理解しておくと、入校後にかなり入りやすい

採用後の期間は、体力と生活だけでなく、頭の準備にも使えます。
消防学校では、法律、消防法、予防、危険物、救急、礼式など幅広い内容を学びます。
消防庁の教育訓練基準でも、初任教育は新たに採用した消防職員全てに対して行う基礎的教育訓練とされています。 (fdma.go.jp)

元消防職員として言えば、採用後の期間に深い勉強をしすぎる必要はありません。
でも、
・消防法という言葉に慣れる
・救急、予防、危険物などの分野名を知る
・消防学校で何を学ぶのかをざっくり理解する
だけでもかなり違います。

入校後にしんどくなりにくい人は、全部を先取りしている人ではなく、知らない世界に入る心構えができている人です。

■⑥ 遊ぶことを全部否定しない。ただし“回復を削る遊び”は危ない

採用後は、友人と会ったり、旅行へ行ったり、好きなことをしたい人も多いです。
それ自体は悪くありません。
むしろ、試験が終わったあとに少し気持ちを緩めることには意味があります。

ただ、元消防職員として率直に言うと、ここで注意したいのは、
回復を削る遊び方です。

・昼夜逆転
・暴飲暴食
・徹夜
・連日遊び続ける
・入校直前まで予定を詰め込む

こうした過ごし方をすると、せっかくの準備期間が逆効果になります。
採用後の期間は、
“遊んではいけない”
ではなく、
“入校後の自分を弱らせない遊び方にする”
のが現実的です。

■⑦ 家族や恋人とは“連絡の前提”を共有しておく方がいい

消防学校に入ると、連絡頻度や会える頻度はかなり変わることがあります。
全寮制ならなおさらです。
元消防職員として率直に言えば、採用後の期間にやっておいた方がいいのは、
家族や恋人に、これからの生活が変わることを先に伝えておくことです。

たとえば、
・連絡が減るかもしれない
・スマホを自由に触れない時間がある
・週末の使い方が変わる
・しばらく疲れて余裕が減る
こうしたことです。

ここを事前に共有しておくと、入校後のすれ違いがかなり減ります。
採用後は、自分の準備だけでなく、周囲との認識合わせにも使った方が強いです。

■⑧ 元消防職員としての結論は“整えることが最優先”

ここまでをまとめると、採用後にやるべきことはたくさんあるように見えます。
でも、元消防職員として一番大事だと思うのは、かなりシンプルです。
それは、整えることです。

・生活リズムを整える
・体力を整える
・持ち物を整える
・気持ちを整える
・人間関係の前提を整える

採用後は、もっと頑張ることより、消防学校に無理なく入れる状態を作ることの方が大切です。
消防学校は、入ってから十分きついです。
だからその前くらいは、自分を追い込みすぎず、土台を作る方がずっと強いです。

■⑨ まとめ

消防士採用後の期間は、試験が終わった後の自由時間ではなく、消防学校に入ってから崩れにくくするための準備期間として使うのが一番現実的です。
東京消防庁は、採用予定者に対して、消防学校入校前に自主的な体力トレーニングを行うための資料を作成しており、東京消防庁白書でも新たに採用された消防職員に対する1年間の初任教育のうち6か月間を消防学校での基礎教育としています。
つまり、採用後は「受かったから終わり」ではなく、入校後に備える意味のある期間です。 (tfd.metro.tokyo.lg.jp)

元消防職員として強く言えるのは、採用後に一番差がつくのは、特別な才能ではなく、生活・体力・持ち物・気持ちを整えて入れるかどうかです。
迷ったら、まずは朝型生活。
次に軽い体力づくり。
そして持ち物と書類の整理。
この3つから始めるのが、一番入りやすくて現実的です。

出典:東京消防庁「消防学校入校前の体力トレーニング」

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