消防学校に入校してしばらくすると、「思っていた雰囲気と違う」「集団生活がきつい」「自分だけ合っていない気がする」と感じる人が出てきます。
結論から言います。合わないと感じたら、無理せず早めに相談してください。自分を大切にしていい。それは弱さではなく、消防の仕事に必要な“安全管理”そのものです。
私は元消防職員として、訓練の現場で「我慢し続けて崩れる人」と「早めに相談して立て直す人」の違いを見てきました。さらに被災地派遣(LO)でも、心身の状態を正確に伝えられる人ほど判断が安定し、結果的にチームと住民の安全に貢献できる場面を何度も見ています。だからこそ、入校後の違和感は放置せず、早めに整えるのが一番の近道です。
■① 「合わない」は異常ではない。環境変化の自然な反応
消防学校は、生活リズム・人間関係・指導の強度が一気に変わります。
違和感が出るのは普通です。
大事なのは、
「合わない=自分がダメ」ではなく、
合わない=調整が必要なサイン
と捉えることです。
■② 無理をすると起きやすいこと:体調より先に判断が崩れる
無理を続けると、次の順番で崩れやすいです。
1) 睡眠の質が落ちる
2) 食欲が落ちる
3) 集中力が落ちる
4) ミスが増える
5) 自信が削られる
消防の世界は、判断が鈍ると危険が増えます。
だから「まだ大丈夫」と思っている段階で手を打つ方が安全です。
■③ 相談は“脱落”ではなく“立て直しの技術”
相談することは、逃げではありません。
むしろ、消防に必要な力です。
・状況を言語化できる
・早めに手当てできる
・事故を防げる
この3つは、現場でも強い人の特徴です。
■④ 早めの相談先:まずは「教官」に短く伝える
最初の相談は、長く話さなくて大丈夫です。短くてOKです。
例:
「入校後、生活や訓練で合わない部分があり、体調と判断を崩したくないので早めに相談したいです。共有範囲は必要最小限でお願いします。」
この一言で、相談の入口が作れます。
教官側も“安全に継続するための調整”として受け止めやすくなります。
■⑤ 「合わない」の正体を3つに分解すると対処しやすい
合わない感覚は、だいたい次のどれか(または複合)です。
- 体の問題(睡眠・疲労・腰痛・呼吸・食事)
- 心の問題(不安・緊張・孤立・自己否定)
- 環境の問題(指導の受け取り方・人間関係・寮生活のストレス)
分解できると、対策は具体になります。
被災地でも「何がつらいか」を切り分けられた人ほど、支援につながりやすかったです。
■⑥ 相談のコツは「目的」を先に言うこと
相談が苦手な人ほど、事情を全部説明しようとして疲れます。
先に目的だけ言うと、話が進みます。
目的の例:
・訓練を安全に継続したい
・体調を崩さないよう調整したい
・不安を小さくして集中したい
目的が共有できると、相談は“愚痴”ではなく“安全の段取り”になります。
■⑦ 自分を大切にする=甘えではない。長く働くための基礎
消防は短距離走ではなく、長い仕事人生です。
入校時点で無理を重ねて壊れるのが一番もったいない。
現場でも、「無理して倒れる」より「早めに整えて戻る」方が強い。
自分を大切にすることは、チームを大切にすることと同じです。
■⑧ 最後に:合わないと感じたら“早めの相談”が最強の選択
入校後に合わないと感じるのは、あなたが弱いからではありません。
環境を正確に感じ取れている証拠です。
無理せず、早めに相談して、整えて、続ける。
これが消防の安全思想にも合っています。
まとめ
結論:消防学校に入校後「合わない」と感じたら、無理せず早めの相談が正解。自分を大切にすることは、消防に必要な安全管理であり、立て直して継続するための技術。
元消防職員として、そして被災地派遣(LO)で現場を見た経験からも言えます。早めに整えた人が、最後まで強いです。
出典
厚生労働省「こころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)」
https://kokoro.mhlw.go.jp/

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