消防学校の初任科は、運動量が一気に増えます。
結論から言うと、汗とニオイは「気合」では止まりません。仕組みで管理すれば、恥ずかしさも不安もかなり減り、訓練に集中できます。
ニオイ問題は本人のメンタルを削るだけでなく、集団生活では人間関係のストレスにもつながります。早めに整えるほど楽です。
私は元消防職員として訓練現場を経験し、被災地派遣(LO)でも「汗をかけない環境」「洗えない環境」での衛生管理の重要性を痛感しました。清潔を保つ工夫は、見た目のためではなく、体調と集中力を守るための技術です。
■① なぜ初任科はニオイが強くなるのか:原因は汗ではなく“菌”
汗そのものはほぼ無臭です。
ニオイの主因は、汗や皮脂をエサに増えた菌の分解産物です。
初任科で悪化しやすい理由はシンプルです。
- 運動量が増えて汗が増える
- 乾かす時間が足りない
- 洗濯が追いつかない
- 靴・防火衣・手袋など密閉系の装備が増える
- 寮生活で空間が狭い
つまり、汗を止めるより「菌を増やさない」「乾かす」「分けて回す」が本質です。
■② 対策の優先順位:①乾かす ②替える ③洗う(この順が現実的)
忙しい初任科で全部完璧は無理です。
現実に効く順番はこれです。
1) 乾かす(湿ったまま放置しない)
2) 替える(肌に触れるものを回転させる)
3) 洗う(洗濯の質を上げる)
乾かせば菌が増えにくくなり、替えがあれば汗が溜まらず、洗えば仕上げが整います。
■③ 肌に触れるものは「下着とインナー」で勝つ
訓練で一番効くのは、実は外側ではなく内側です。
- 速乾インナー(汗を逃がす)
- 替えのTシャツ(最低2〜3枚/日で回すイメージ)
- 予備の下着と靴下(足のニオイ対策の本丸)
汗を吸った綿Tは乾きが遅く、菌が増えやすいです。
「速乾で回す」だけで、体臭はかなり落ちます。
■④ ニオイの最大発生源は「足」:靴と靴下を分離して管理する
初任科で多いのが足のニオイです。
靴が乾かないと、一発で詰みます。
効く対策はこれです。
- 靴下は毎回交換(運動後に替える)
- 靴は2足ローテ(乾かす時間を作る)
- 乾燥剤・新聞紙で水分を抜く
- 帰ったら靴の中を開放して風を通す
被災地派遣(LO)でも、長靴や安全靴が乾かないと足のトラブル(蒸れ・皮膚炎)が増えました。足は軽視しない方が安全です。
■⑤ “すぐできる”汗ケア:拭く順番で差が出る
汗拭きは、闇雲に拭くより順番が重要です。
- 首・胸・背中(汗が溜まりやすい)
- ワキ(菌が多い)
- 鼠径部(蒸れやすい)
- 足(ニオイの根)
汗拭きシートは「香り」より「殺菌・無香料」を選ぶと、寮で使いやすいです。香りでごまかすと、混ざって逆にきつくなることがあります。
■⑥ 洗濯で勝つ:ニオイ戻りを防ぐのは“洗い方”より“干し方”
ニオイ戻りの多くは、乾燥不足と生乾きです。
初任科では時間がないので、干し方で勝ちます。
- 風が当たる場所に干す
- 厚手は裏返して干す
- 乾きにくい部分(脇・首)を広げる
- 可能なら扇風機やサーキュレーターで風を当てる
「洗ったのに臭う」は、ほぼ乾燥の問題です。
■⑦ 服より先にやるべき:体を“洗う順番”で変わる
短時間の入浴でも、順番で体臭は落ちます。
- まず泡でワキ・首・耳裏・鼠径部・足を洗う
- 足は指の間まで
- 可能なら最後に冷水で汗を引かせる(短時間でOK)
汗をかいたまま寝ると、寝具に菌が乗り、翌日も残ります。
初任科は「寝る前だけは仕上げる」と、翌日が楽です。
■⑧ メンタルの結論:ニオイ対策は“礼儀”であって“恥”ではない
汗をかくのは当たり前です。
でも対策をしている人ほど、集団生活が楽になります。
私は元消防職員として、訓練で汗だくの現場も経験しました。さらに被災地派遣(LO)では、洗えない環境でも「最低限の清潔」を保つことで、心が折れにくい現実を見ました。
ニオイ対策は見栄ではなく、自分と周囲を守る衛生管理です。
まとめ
結論:初任科の汗・ニオイ対策は、汗を止めるのではなく「乾かす・替える・洗う」で管理する。特に足(靴下交換+靴ローテ+乾燥)が最重要。無香料で拭く、速乾インナーで回す、干し方で乾かし切る。この仕組みで恥ずかしさが減り、訓練に集中できる。
清潔は根性ではなく技術です。先に仕組みを作った人が、最後まで安定します。
出典
厚生労働省「感染症予防のための手洗い・衛生管理」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/

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