消防学校初任科でLINEをどう使うべきか。
結論から言うと、LINEは便利でも「業務連絡の道具」にすると事故が起きやすいので、原則は“業務では使わず”、軽微な連絡事項やプライベート用途に限定するのが安全です。
重要な業務連絡は、基本は直接対話(または正式な手段)で確認する。これが一番、揉めずに確実です。
私は元消防職員として組織の情報取り扱いの厳しさを経験し、被災地派遣(LO)でも名簿や避難所情報など、扱いを誤ると混乱や二次被害につながる情報が多い現場に入りました。だからこそ、初任科の段階で「便利さより安全」を優先する習慣を作っておくと、所属に戻ってからも強く活きます。
■① なぜLINEは注意が必要なのか:便利だからこそ“事故”が起きる
LINEが危ないのは、悪意があるからではなく、便利で使いすぎるからです。
- 誤送信(別グループに送る)
- 既読スルー・未読で行き違い
- 文面のニュアンスで揉める
- 情報がスクショで拡散しやすい
- 退職・異動後もグループが残りがち
初任科は集団生活でグループが増えます。だからこそ、最初に線引きが必要です。
■② 大原則:業務では使わない(業務連絡は“正式ルート”)
初任科で意識しておくべき大原則はこれです。
- 業務の指示・命令・重要事項はLINEに載せない
- 正式な連絡は、対面・指導・掲示・配布資料などの正規手段で確認
- 不明点は直接聞く
「LINEに来てないから知らなかった」は通用しません。
業務は、確実に伝わる仕組みで回すのが基本です。
■③ LINEを使っていい範囲:軽微な連絡とプライベートに限定
使うなら、範囲を狭くすると安全です。
- 集合の“念のため”確認(ただし最終確定は公式)
- 忘れ物の確認
- 食事・買い出しの相談
- 体調不良の簡単な共有(詳細は対面で)
- プライベートの交流
ポイントは、「なくても業務が回る内容」だけにすることです。
■④ 具体例:これは送らない(業務リスクが高い内容)
初任科で特に避けたいのは、次の内容です。
- 指導内容・評価・成績・注意事項の詳細
- 訓練の具体手順や内部資料の写真
- 個人情報(電話番号、住所、健康情報)
- 施設・装備の写真(場所が特定されるもの)
- 内部のトラブルや不満(拡散リスクが高い)
被災地派遣(LO)の現場でも、名簿や避難所情報が外に出るだけで混乱が起きます。情報は“善意”でも漏れます。
■⑤ 業務連絡は「直接対話」が最強:誤解と行き違いを減らす
初任科で身につけておくと一生得するのが、対話の型です。
- 「確認です。今日の集合は○時○分で合ってますか」
- 「指示の意図を理解したいので、もう一度要点を教えてください」
- 「自分の理解は○○です。違っていたら直します」
文章より対話の方が、誤解が減り、信頼が積み上がります。
この姿勢は所属に戻ったとき、確実に評価されます。
■⑥ どうしてもグループができる場合のルール:最初に決めておく
グループができるのは自然です。
だから「禁止」より「運用ルール」で事故を減らします。
- 業務連絡は載せない(最重要)
- 公式情報の転載はしない(リンクも慎重に)
- 写真は原則送らない(個人・施設・資料)
- 返信を強制しない(既読問題を作らない)
- 退校・異動でグループは整理する
最初に決めるほど、後から揉めません。
■⑦ 所属で活きる理由:情報管理と対面コミュニケーションは“現場力”
消防の現場は、情報が不確かだと事故につながります。
だから本来は「短く・正確に・確実に伝える」ことが仕事そのものです。
初任科で
- 業務は正式ルート
- 不明点は対面で確認
- LINEは軽微・私用
を徹底できる人ほど、所属に戻ってから強いです。
■⑧ 今日できる最小行動:LINEの“使い分け宣言”を自分の中で決める
まず自分の中で線引きを決めます。
- 業務の指示・重要事項:LINEに乗せない
- 軽微な確認:LINEは補助
- 最終確認:対面で取る
この線引きがあるだけで、事故が減り、メンタルも安定します。
まとめ
結論:初任科でのLINEは注意が必要。業務では使わず、軽微な連絡事項やプライベート用途に限定するのが安全。業務連絡は直接対話(または公式手段)で確認する。情報管理と対面コミュニケーションは、所属に戻ってから確実に活きる“現場力”になる。
便利さより、安全と確実性。これが消防の基本です。
出典
総務省「インターネット上の情報の取扱い(個人情報・情報モラル等)」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/

コメント