【元消防職員が解説】災害時こそ注意!フェイクニュースから身を守る情報防災術

大規模災害や有事の話題が出ると、必ずと言っていいほど「もっともらしい偽画像」や「ニュース番組風のデマ」が拡散します。今回話題になった“自衛隊が特定企業と提携する”という偽画像もその一例です。冷静に見れば不自然な点が多いものの、不安が強い時ほど人は信じやすくなります。
情報に振り回されないことも、現代の重要な防災です。


■① なぜ災害時にフェイクニュースは広がるのか

災害や有事のニュースは、人の「不安」「怒り」「恐怖」を刺激します。
感情が強く動くと、人は事実確認よりも“共有”を優先してしまいます。

・「本当だったら大変だ」と思う
・「誰かに知らせなければ」と焦る
・自分の考えと合う内容だと疑わず拡散する

情報の拡散スピードは、正確さよりも感情の強さで決まることが多いのです。


■② フェイク画像の典型的な特徴

今回のような“ニュース番組風”偽画像には共通点があります。

・出典が1つしかない
・他の大手メディアが報じていない
・制服やロゴに違和感がある
・AI生成特有の不自然さがある
・検索しても一次報道が見つからない

本当に重大な政策変更や制度導入なら、複数メディアが同時に報じます。
「画像が1枚だけ」という時点で、一度立ち止まるべきです。


■③ 「検索する習慣」が命を守る

ニュース画像を見たら、まずやることはシンプルです。

・キーワードで検索する
・複数の報道機関が扱っているか確認する
・公式発表があるか確認する

これだけで、多くのデマは見抜けます。
3分の確認が、家族や周囲を不安から守ります。


■④ 災害現場で実際に起きた“情報の混乱”

被災地派遣やLOとして自治体対応に関わった際、最も混乱を生むのは物資不足ではなく「誤情報」でした。

「この地域は壊滅したらしい」
「自衛隊が撤退するらしい」
「水はもう来ないらしい」

根拠のない噂が広がると、人は焦って動き、不要な移動や買い占めが起こります。
結果として本当に必要な人に物資が届きにくくなるのです。

情報の誤りは、二次災害を生むことがあります。


■⑤ なぜ“制服姿の解説”は不自然なのか

テレビ報道において、現役の自衛官が制服で政策を解説する状況は極めて異例です。
制度変更のような重大事項であれば、防衛省や政府から公式発表が行われ、大手各社が報じます。

「映像っぽい」からといって本物とは限りません。
見た目より、出典と裏付けが重要です。


■⑥ 本物の連携と偽物の違い

自衛隊が民間企業と災害協定を結ぶ事例は実際に存在します。
しかし、それは公式発表・文書・記者会見などが伴います。

今回のように、

・公式発表がない
・報道が存在しない
・掲示板発の画像のみ

この条件が揃えば、信頼性は極めて低いと判断できます。


■⑦ デマに巻き込まれないための家庭ルール

家庭内で次のルールを決めておくと安心です。

・SNSで見た情報は即拡散しない
・「本当かな?」と声に出して確認する
・公式情報を確認するまで判断しない
・高齢の家族には一緒に検索して確認する

“共有する前に検索”を合言葉にしましょう。


■⑧ 情報防災は「心の避難」でもある

情報に振り回されると、心が疲弊します。
怒りや不安を煽る投稿ほど拡散されやすい現代では、情報から距離を取ることも防災です。

・夜間に刺激的な情報を見続けない
・信頼できる情報源を固定する
・スマホから一時的に離れる

これは「不安の減災」に直結します。


■まとめ|フェイクを見抜く力も防災力

災害時に命を守るのは、水や食料だけではありません。
正確な情報を選ぶ力も、立派な防災力です。

結論:
画像1枚で判断せず、必ず複数の情報源で確認する習慣が命を守ります。

元消防職員として現場に立ってきた経験から言えるのは、パニックは誤情報から始まることが多いという事実です。落ち着いて検索し、確認し、拡散しない。その行動が地域全体の安全につながります。

出典:
Yahoo!ニュース(読売系報道によるファクトチェック記事)

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