【元消防職員が解説】若者に刺さる消防団広報の作り方|防災×現場感覚

「若者が消防団に入らない」
多くの地域で聞かれる悩みですが、実は“伝え方”を変えただけで流れが変わった自治体もあります。

被災地対応や団運営の現場を見てきた立場から言うと、
若者に響かない原因は“価値がない”のではなく、“伝わっていない”ことがほとんどです。


■① 若者は「使命感」より「納得感」を重視する

若者向け広報でありがちなのが、

・地域のため
・使命感
・誇り

を前面に出しすぎることです。

実災害の現場でも、若い世代ほど
「自分に何ができるのか」「どこまで関わるのか」を冷静に見ていました。

刺さる広報は、
・何をするのか
・何をしなくていいのか
・どれくらい関わるのか

を具体的に示しています。


■② 「全部できる人前提」の見せ方をしない

若者が距離を置く広報の典型が、

・全員が消火活動
・全員が夜間出動
・全員が操法大会

というイメージです。

被災地でも実際には、
・後方支援
・避難誘導
・情報整理

など、役割は多様でした。

若者に刺さる広報は、
「いろんな関わり方がある」ことを最初から伝えています。


■③ 写真・動画は“日常感”を意識する

若者向け広報で効果が高いのは、

・作業前後の雑談
・準備している様子
・終わった後の安堵感

こうした日常の一コマです。

実災害でも、
極限の場面を支えていたのは、
普段から顔が見える関係性でした。

「かっこよさ」より「人が見える」発信が大切です。


■④ 若者本人の言葉をそのまま使う

若者に響く広報ほど、
団員本人の“加工していない声”を使っています。

・思ったより普通だった
・全部出なくてよかった
・大変だけど無理はさせてもらえた

被災地でも、
現場を知る人の率直な言葉が一番信用されていました。


■⑤ SNSは「完璧」を目指さない

若者向け広報でSNSを使う場合、

・きれいなデザイン
・整った文章

よりも、
・更新されている
・中の人が見える

ことが重要です。

災害時も、
多少荒くても“今の情報”が一番助けになりました。


■⑥ 大規模災害時の現実を隠さない

若者は「覚悟を煽る広報」に敏感です。

実災害では、
・長時間活動
・精神的負担
・判断の重さ

が現実としてあります。

だからこそ、
「無理をしない前提」「安全優先」を伝える広報が信頼を生みます。


■⑦ 若者は“選べる余地”があると動く

刺さる広報の共通点は、

・選べる役割
・相談できる空気
・途中で変えられる柔軟性

を示していることです。

被災地経験からも、
柔軟な組織ほど人が残り、力を発揮していました。


■⑧ まとめ:若者広報は「現実+安心」が鍵

若者に刺さる消防団広報は、

・誇張しない
・隠さない
・押し付けない

この3点が揃っています。

防災の現場から見ても、
この伝え方が、長く続く消防団づくりにつながると感じています。

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