【元消防職員が解説】警察採用は“試験に受かれば終わり”と思うと危険 辞退防止まで動くと助かる

警察官採用というと、「受験者を増やして、合格者を出せば終わり」と思われがちです。
ただ結論からいうと、今の採用環境は“合格させれば確保できる”と考えると危険です。

警視庁は2026年1月公表の組織運営ビジョンの推進状況で、採用施策強化の一環として「MPDキャリアフロンティア」の結成を掲げ、就活生との接触機会を増やし、手厚い受験勧奨と辞退防止を実現する方針を示しています。
さらに、警察署協議会資料でも、警視庁全体で受験者減少や辞退防止が課題となっていることが説明されています。 (keishicho.metro.tokyo.lg.jp)

■① 最初の結論

警察採用は「試験で合格を出せば終わり」で考えると危険。 助かるのは、受験前の掘り起こしと合格後の辞退防止まで動くことです。

元消防職員として言うと、
人材確保で本当に苦しくなるのは、
応募が減ること以上に、確保したはずの人が離れることです。

■② 今、何が起きているのか

警視庁の資料では、採用市場の変化に対応するため、

  • 就活生との接触機会を増やす
  • 若手警察官中心のリクルーティングチームを結成する
  • 受験勧奨を強化する
  • 辞退防止を図る

といった取組が進められています。 (keishicho.metro.tokyo.lg.jp)

つまり今は、
「募集を出せば自然に集まる時代」ではなく、
こちらから会いに行き、つなぎ止める時代です。

■③ 何が危ないのか

ここで危ないのは、次の考え方です。

  • 警察は人気職だから応募は自然に来る
  • 合格した人はそのまま入る
  • 採用は人事部門だけの仕事
  • 受験者数だけ見れば十分

警視庁の警察署協議会資料でも、受験者の減少、民間志望者の増加、公安職志望者の減少、そして合格者への辞退防止活動の必要性が説明されています。 (keishicho.metro.tokyo.lg.jp)

被災地派遣やLOでも感じましたが、
組織が弱るのは、人数が足りない時だけではありません。
将来の担い手を取り切れない時です。

■④ なぜ“専属チーム”が必要なのか

今回の専属チームの考え方で大事なのは、
採用を通常業務の片手間にしないことです。

報道では、

  • 医療、薬学、海洋など多様な分野の学生に声をかける
  • 引退するスポーツ選手も対象にする
  • 年間1万人以上に接触する
  • 合格者への電話や面会で辞退防止を図る

とされています。

防災士として見ると、これはかなり合理的です。
なぜなら、人材不足の時代は、
“待つ採用”より“掘り起こす採用”の方が強いからです。

■⑤ 現場感覚として一番伝えたいこと

防災士として一番伝えたいのは、

人材確保は“募集の数”より“接触の質”で差が出る

ということです。

本当に強い採用は、

  • まだ受験を決めていない人に会う
  • 不安を減らす
  • 合格後もつながる
  • 入るまで寄り添う

ここまでやります。

警察も消防も、自衛隊も同じですが、
今の時代は「合格通知」がゴールではありません。
入庁・入隊までつなぐことがかなり大事です。

■⑥ まとめ

今回のテーマで大事なのは、

警察採用は“試験に受かれば終わり”と思うと危険。 辞退防止まで動くと助かる。

この判断です。

人材不足の時代に必要なのは、
昔と同じ募集のやり方を続けることではありません。
潜在層を掘り起こし、合格後もつなぎ、辞退を防ぐ。
そこまでやって、やっと人材確保になります。

採用は入口ですが、
実際は組織の将来そのものです。
だからこそ、専属チーム化には大きな意味があると思います。

出典:警視庁「首都東京の治安確保 都民・国民の安全・安心の確保」

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