【元消防職員が解説】防災×スポーツ連携|野球場が“地域防災力”を高める理由

「野球場が、防災の学び場になる1日」

東京消防庁西東京消防署と
早稲田大学野球部が連携し、
スポーツと防災を掛け合わせた
新たな地域モデルが動き始めました。

これは単なるイベントではありません。

地域防災の“弱点”を補う
実践的な挑戦です。


■① なぜスポーツと防災を組み合わせるのか

防災訓練の現場で
よく直面する課題があります。

・参加者が高齢者中心
・若い世代の参加率が低い
・実際の救助を担える層が少ない

災害時にがれき撤去や搬送補助を担うのは、
体力のある現役世代です。

しかし、
その世代が訓練に参加しにくい。

そこで「スポーツ」を入口にしたのです。


■② 野球場は“実践型防災拠点”になり得る

野球場には、

・広い敷地
・大型ネットやケージ
・照明設備
・避難スペース

があります。

倒壊家屋に見立てた救助訓練、
応急手当体験など、

リアルな訓練が可能です。

実は、
こうした広域スペースは
自治体にとって非常に貴重です。


■③ 現場で感じる“共助”の課題

元消防職員として、
被災地で痛感したのは

「初動は地域で決まる」

という現実です。

大規模災害では、
公助はすぐに届きません。

最初の数時間を支えるのは、
地域住民の共助です。

しかし、
顔を知らない地域では
助け合いは機能しません。

スポーツイベントは
自然な“顔の見える関係”を生みます。


■④ 指定避難場所が知られていない現実

多くの自治体で、

「避難場所は決めているが、
 住民が知らない」

という問題があります。

早稲田大学野球部グラウンドも
指定避難場所ですが、
認知不足が課題でした。

イベントを通じて

「ここに集まればいい」

と身体で覚える。

これが最大の価値です。


■⑤ 自治体が困っている本質的課題

自治体の広報は、

・チラシ配布
・ホームページ掲載
・防災訓練告知

が中心です。

しかし、
情報は届いても
“行動”につながらない。

ここが最大の悩みです。


■⑥ 解決策:体験型“防災ハイブリッドイベント”

解決策はシンプルです。

「防災単体」で集めない。

・スポーツ
・祭り
・マルシェ
・子どもイベント

と融合させる。

楽しさの中に
防災を組み込む。

これが若い世代を動かす方法です。


■⑦ 防災は“義務”ではなく“文化”にする

防災を

「やらなければならないもの」

から

「参加してみたいもの」

へ変える。

スポーツとの連携は、
防災を文化に変える力を持ちます。


■⑧ 今後広がる可能性

東京六大学、
地域クラブ、
プロスポーツチーム。

拡張性は非常に高いモデルです。

防災は行政だけでは広がらない。

地域の象徴的存在と組むこと。

それが、
地域防災力向上の鍵です。


■出典
東京消防庁西東京消防署発表内容(報道資料)

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