【元消防職員が解説】防災×スマートウォッチ|心電図機能は“命を守るセンサー”になるのか

「スマートウォッチで心電図が測れる時代」
そう聞くと、便利な健康ガジェットという印象が強いかもしれません。

しかし、防災の視点で見ると、
心電図機能は“日常の健康管理”を超えた意味を持ちます。

今回は、スマートウォッチの心電図(ECG)機能が
なぜ防災と関係するのかを解説します。


■① 災害時に増える“循環器トラブル”

大規模災害のあと、
実は増えるのが心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患です。

・強いストレス
・寒暖差
・脱水
・睡眠不足
・服薬中断

避難生活ではこれらが重なります。

元消防職員として救急現場で多く見てきたのは、
「いつも通りの体調だと思っていた」人の急変です。


■② 心電図機能で何が分かるのか

現在のスマートウォッチには、
心拍数測定だけでなく、簡易心電図(ECG)機能を搭載した機種があります。

主に検出できるのは、
・心房細動の可能性
・不整脈の兆候

医療機器の代替ではありませんが、
異常の“気づき”を与えてくれます。

これは早期受診につながる重要なサインです。


■③ 防災と“日常管理”のつながり

防災は非常時の備えだけではありません。

日常で体調を把握している人ほど、
異変に早く気づきます。

例えば、
・普段の安静時心拍数
・睡眠の質
・ストレス傾向

これらを知っていると、
災害時の変化にも気づきやすくなります。


■④ 実際に多かった“誤解”

現場で感じた誤解は、
「若いから大丈夫」という思い込みです。

避難所での過度な我慢、
寒さの中での作業、
水分不足。

これらが重なると、
年齢に関係なく体に負荷がかかります。

体調の数値化は、
“無理を可視化する手段”でもあります。


■⑤ 高齢者こそ活用したい理由

特に高齢者は、
・不整脈の自覚がない
・症状が軽く感じる
・受診を先延ばしにする

傾向があります。

家族がデータを共有できる機種であれば、
見守りツールとしても活用できます。

これは立派な生活防災です。


■⑥ 注意点と限界

スマートウォッチは万能ではありません。

・診断はできない
・常時記録ではない機種もある
・装着忘れがある

医療機関の代わりにはなりません。

しかし、
“異常に気づく入口”としては有効です。


■⑦ 自律型避難と健康管理

自律型避難とは、
支援が来るまで自分で耐える力です。

そのためには、
自分の体の状態を把握しておくことが重要です。

避難生活では、
持病悪化が最も深刻な二次被害になります。

健康の可視化は、
防災の土台です。


■⑧ 今日できる最小行動

・自分の安静時心拍数を知る
・睡眠時間を記録する
・不整脈通知をオンにする
・家族とデータ共有方法を確認する

高価な機種でなくても構いません。
“体を知る習慣”が大切です。


■まとめ|健康の可視化は命の備え

災害は突然起こります。
しかし体調悪化は、静かに進みます。

結論:
スマートウォッチは「安心を見える化する防災ツール」になり得ます。

現場で感じたのは、
「もう少し早く気づけたら」という場面の多さです。

備蓄だけでなく、
自分の体の状態を知ることも防災。

それは、家族を守る力にもなります。

■出典
厚生労働省「心房細動について」
https://www.mhlw.go.jp

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