【元消防職員が解説】防災×モバイルバッテリー|電車内発火事故から学ぶ正しい消火方法と絶対NG行動

1月21日朝、東京メトロ日比谷線の電車内で、乗客の持ち物から出火する事案が発生しました。報道によると、原因はモバイルバッテリーとみられています。
近年、モバイルバッテリーやスマートフォンに使われるリチウムイオン電池による火災は増加傾向にあり、東京消防庁管内だけでも年間100件を超える火災が発生しています。

電車内や自宅、職場など、どこでも起こり得る事故だからこそ、正しい知識が命を守ります。


■① モバイルバッテリー火災が増えている理由

モバイルバッテリーにはリチウムイオン電池が使用されています。
この電池は高エネルギー密度で便利な一方、異常が起きると激しい炎と高温を伴って燃焼する特徴があります。

衝撃・劣化・過充電などが重なると、突然発火することがあります。


■② 発火前に見逃してはいけない「危険なサイン」

東京消防庁は、次のような状態を危険サインとして挙げています。

  • 本体が膨らんでいる、変形している
  • 過去に落としたことがある
  • 充電中・使用中に異常に熱くなる

これらが見られた場合は、即使用を中止してください。


■③ 発火したらまず「近づかない」

モバイルバッテリーが発火すると、火炎や煙が噴き出します。

火勢が強い間は、無理に消そうとせず距離を取ることが最優先です。
特に電車内などでは、周囲の人を巻き込まない行動が重要になります。


■④ 正しい消火方法は「大量の水」

火がある程度収まってきたら、消火に移ります。

東京消防庁が推奨する方法は次のとおりです。

  • ペットボトルなどで大量の水をかける
  • 消火器やエアゾール式簡易消火具を使用する

バッグの中で発火した場合は、バッグごと水をかけることがポイントです。


■⑤ 消火後も油断禁物|必ず水没させる

ここが最も重要なポイントです。

実験では、消火後のモバイルバッテリーが400℃を超える高温になるケースも確認されています。
そのため、消えたように見えても再燃の危険があります。

消火後は必ず水に浸けて冷却することが必須です。


■⑥ 絶対にやってはいけないNG行動

次の行動は非常に危険です。

  • 消火後にそのまま放置する
  • 素手で触る
  • ゴミ箱などに捨てる

これらは再発火や火傷につながります。


■⑦ 日常でできる6つの予防行動

東京消防庁は、日頃から次の点を呼びかけています。

  1. 衝撃を与えない
  2. 分解しない
  3. 燃えやすい物の近くで充電しない
  4. 指定の充電器を使う
  5. 異常があれば使用をやめる
  6. 熱がこもる場所で使わない

■⑧ まとめ|「知っているかどうか」で被害は変わる

モバイルバッテリーは、誰もが毎日持ち歩く身近な防災リスクです。
特に電車内や屋内では、初期対応の正しさが被害拡大を防ぎます。

  • 火が強い時は近づかない
  • 水で消火する
  • 消火後は必ず水没冷却

この3点を覚えておくだけでも、命を守る行動につながります。
「まさか自分が」ではなく、「もしも」を前提に備えておくことが、防災の第一歩です。

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