2026年1月、日本海側を中心に記録的な大雪となり、
各地で車の立ち往生や交通麻痺が発生しました。
「災害級」という言葉が現実になった冬。
元消防職員として強く感じるのは、
“車は動く避難所であると同時に、孤立空間にもなる”ということです。
今回は、大雪時に本当に役立つ車載防災アイテムを整理します。
■① スコップ
スタック時、まず必要なのが除雪です。
タイヤ周辺の雪を取り除かなければ、
どんな高性能車でも動けません。
車載用のコンパクトスコップを常備するだけで、
脱出成功率は大きく変わります。
プラスチック製よりも、
ある程度強度のあるものがおすすめです。
■② スタックラダー(ヘルパー)
タイヤの下に敷き、
摩擦を高める脱出補助器具です。
圧雪や氷状の路面では特に効果的。
2枚セットで準備すると、
左右同時に使えて脱出しやすくなります。
■③ けん引ロープ
自力で脱出できない場合、
他車の協力が必要になります。
耐荷重は自車重量以上のものを選ぶこと。
4〜5m程度の長さが扱いやすいです。
消防現場でも、
「ロープがあれば助かった」というケースは少なくありません。
■④ 防寒手袋
雪中作業は素手では危険です。
・防水
・防風
・ある程度の操作性
この3点を満たす手袋が理想です。
寒さによる指先の感覚低下は、
判断力と作業効率を奪います。
■⑤ 毛布
立ち往生で最も怖いのは低体温。
エンジンを止めざるを得ない状況では、
体温保持が最優先です。
毛布は
・防寒
・滑り止め代用
・簡易目隠し
など多用途に使えます。
■⑥ 補助的にあると安心なもの
・懐中電灯
・携帯トイレ
・軽食と飲料
・ロードサービス連絡先
長時間の孤立を想定した備えが重要です。
■⑦ 一酸化炭素中毒という見えない危険
大雪時の最大リスクは、
排気口の雪詰まりです。
マフラーが塞がると、
車内に一酸化炭素が逆流します。
これは本当に危険です。
元消防職員として、
車内での一酸化炭素中毒事案は決して珍しくありませんでした。
・定期的にマフラー周辺を除雪
・完全に塞がれた状態でエンジンをかけ続けない
この意識が命を守ります。
■⑧ 自律型避難という考え方
雪害は広範囲に及びます。
「誰かがすぐ助けてくれる」
とは限りません。
自分の車内で数時間〜半日、
安全に過ごせる備えを持つこと。
これが“自律型避難”の一つの形です。
特別な装備は不要です。
今日紹介した最低限の備えで十分です。
■まとめ|冬の車は“動く防災拠点”
雪に慣れている地域でも、
油断は事故につながります。
車は移動手段であると同時に、
孤立空間にもなり得ます。
結論:
車は「走る道具」ではなく「備える空間」と考えることが命を守ります。
元消防職員として、
「準備していた人」と「していなかった人」の差は明確でした。
備えは安心感を生みます。
この冬、ぜひ一度、車内の防災チェックをしてみてください。
■出典
政府広報オンライン「雪による車の立ち往生に注意」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202101/2.html

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