選挙の時期になると、
社会全体が政治の話題で動きます。
しかし、地方公務員には
守るべき一線があります。
それが「政治的中立性」です。
これは単なるルールではなく、
防災を含む行政全体の信頼を守るための原則です。
■① なぜ政治的中立が防災と関係するのか
防災行政は、
・避難指示
・支援物資の配分
・復旧優先順位の判断
など、人命と直結する決定を行います。
その判断が
「政治的に偏っているのではないか」
と疑われた瞬間、
住民の信頼は崩れます。
信頼がなければ、
避難は進みません。
■② 選挙時に特に注意すべきこと
選挙期間中は、
・事前運動の禁止
・地位利用による選挙運動の禁止
・特定候補や政党の支持・反対行為の制限
などが厳格に定められています。
ウェブサイトやSNSであっても、
公務員としての立場で政治的目的を持つ行為は制限されます。
「ネットなら大丈夫」は通用しません。
■③ 地位利用の怖さ
元消防職員として現場にいた立場から言えば、
公務員の肩書きは大きな影響力を持ちます。
・職務上の会議
・公的イベント
・住民対応の場
これらでの発言や振る舞いが、
選挙と結びつけば問題になります。
「そのつもりはなかった」では済まされません。
■④ 被災地で感じた“信頼”の重さ
被災地派遣やLO業務に従事した際、
住民からよく言われたのは
「行政を信じていいのか」
という言葉でした。
行政への信頼が揺らぐと、
避難行動は遅れます。
政治的中立は、
防災現場での行動力にも直結します。
■⑤ 行政側が言いにくい本音
政治的発言は、
個人としての自由が尊重されるべきものです。
しかし、公務員という立場は、
一般の立場とは異なります。
特に防災に関わる職種は、
「公平であること」自体が仕事です。
これは重い責任です。
■⑥ SNS時代の注意点
現代では、
・いいね
・リポスト
・コメント
も行為として認識されます。
職務との関連が疑われれば、
問題になり得ます。
軽い気持ちの行動が、
組織全体の信頼を損なうこともあります。
■⑦ 自律型公務員の意識
誰かに言われなくても、
自ら判断し線を引く。
これが自律型公務員です。
災害時も、
命令を待つのではなく
自律的に動ける人材が必要です。
政治的中立を守る姿勢は、
その基礎でもあります。
■⑧ 防災行政は「信頼」で動く
避難指示が出たとき、
「この人たちが言うなら従おう」
と思ってもらえるかどうか。
それは日頃の積み重ねです。
政治的中立は、
その積み重ねの土台です。
■まとめ|信頼を失えば、防災は機能しない
結論:
政治的中立の確保は、防災行政の信頼を守るための絶対条件である。
選挙の時期こそ、
公務員としての姿勢が問われます。
中立であることは、
消極的な態度ではありません。
住民の命を守るための、
積極的な責任です。

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