備蓄やローリングストックというと「量」や「賞味期限管理」に目が向きがちですが、実際の災害対応で差が出るのは取り出しやすさと動線です。
ここに、江戸走りの考え方を重ねると、備蓄はもっと現実的になります。
■① 江戸走りは「無駄な動きを減らす思想」
江戸走りの本質はスピードではありません。
上下動を抑え、力を抜き、長く動き続けるための身体操作です。
これはそのまま、備蓄・ローリングストックの考え方にも当てはまります。
・探さない
・持ち替えない
・何度も往復しない
これが、災害時の消耗を減らします。
■② 備蓄は「走らなくていい配置」が正解
被災地派遣で感じたのは、
「備蓄はあるのに、取り出せない家庭」が非常に多いという現実でした。
・重い水が奥にある
・非常食が分散している
・箱の上に物が積まれている
これでは江戸走りどころか、歩くだけで疲れます。
■③ 江戸走り的ローリングストック配置
江戸走り×備蓄で意識すべきポイントは3つです。
・腰の高さに置く
・一方向で完結する
・軽い順に並べる
動線が一直線になるだけで、災害時の負担は激減します。
■④ 「備蓄量」より「持ち出しやすさ」
防災士として伝えたいのは、
3日分・7日分よりも「1回で持てるかどうか」です。
被災地では、結局
・全部持てない
・一部だけ持ち出す
というケースがほとんどでした。
江戸走り的に言えば、一歩で完結する備蓄が理想です。
■⑤ ローリングストックは「動作で回す」
ローリングストックが続かない理由はシンプルです。
・面倒
・忘れる
・特別扱いしている
江戸走りの思想では、特別な動作を増やしません。
普段の買い物 → そのまま補充 → 同じ場所から使う。
これだけで回ります。
■⑥ 現場で見た「備蓄が活きた家庭」
被災地派遣で印象的だったのは、
キッチンの引き出し1段に備蓄をまとめていた家庭です。
・水
・レトルト
・カトラリー
すべて一動作で取り出せ、避難判断も早かった。
これは江戸走りの「止まらない動線」と同じです。
■⑦ 重い備蓄ほど江戸走り思考で
水やカセットボンベなど、重い備蓄ほど
・分割する
・小分けにする
・複数箇所に置かない
一気に持てない備蓄は、結果的に使われません。
■⑧ 家族全員が同じ動線を使えるか
自律型避難では、誰か一人に負担が集中しないことが重要です。
・子どもでも取れる
・高齢者でも届く
・暗くても迷わない
江戸走りのように「誰でも同じ動き」で使える備蓄配置が理想です。
■⑨ 今日できるローリングストック改善
・備蓄を一か所に集める
・一番重い物を持って歩いてみる
・暗所で取り出せるか確認する
この3つで、備蓄の実用性は一気に上がります。
■まとめ|備蓄は「江戸走りで使えるか」で判断する
備蓄の正解は多さではありません。
疲れず、迷わず、止まらずに使えるか。
江戸走り×ローリングストックは、
・自律型避難
・家族全員対応
・長期避難耐性
を同時に満たします。
備蓄は物ではなく、動きで考える。
それが、本当に使える防災です。

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