【元消防職員が解説】防災×消防団|消防団教育におけるeラーニング活用の可能性と課題


■① 消防団教育を取り巻く環境変化

消防団員は本業を持ちながら地域防災を担う存在であり、集合研修への参加が時間的に難しいケースが年々増えています。こうした背景から、インターネットを活用した教育手法は、消防団教育の持続性を高める重要な手段となっています。


■② eラーニング導入の現状と目的

関西圏の消防学校では、平成30年以降、消防団員を対象に、インターネットを活用したeラーニングシステムを運用しています。現段階では、動画教材を中心に、消防学校で実施する集合研修の事前学習や、消防団員個々の自己学習用として活用されています。


■③ 事前学習としての効果

集合研修前に動画教材で基礎知識を学習しておくことで、現地研修では実技や討議に時間を充てることが可能となります。これは限られた集合時間を有効活用できる点で、大きな教育効果があります。


■④ 自己学習ツールとしての有用性

eラーニングは、時間や場所を選ばず学習できるため、勤務形態が多様な消防団員に適しています。繰り返し視聴できる点も、知識の定着や理解の深化につながります。


■⑤ 集合研修代替への可能性と課題

今後、集合研修の講義部分をeラーニングに置き換えることが検討されていますが、すべてをオンライン化することには慎重な判断が必要です。特に、隊員同士の意見交換や現場感覚の共有は、対面研修で得られる重要な要素です。


■⑥ 被災地派遣・LO経験から見た教育の重要性

被災地派遣やLOとして現場に立った経験では、事前に基礎知識を持っていた団員ほど、状況理解と初動対応が早い傾向がありました。eラーニングによる平時の知識蓄積は、実災害時の判断力向上に直結します。


■⑦ 今後の活用に向けた考え方

eラーニングは集合研修の代替ではなく、補完として位置付けることが重要です。基礎知識はオンラインで、実技や判断力は集合研修で養うという役割分担が、消防団教育の質を高めます。


■⑧ 消防団教育DXのまとめ

インターネットを活用した教育は、消防団員の負担軽減と教育機会の均等化に寄与します。一方で、対面教育の価値を維持しながら活用する視点が不可欠です。eラーニングと集合研修の適切な組み合わせが、今後の消防団教育の鍵となります。


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