【元消防職員が解説】防災×火災リスク|急増するリチウムイオン電池火災と私たちが取るべき行動

スマートフォンやモバイルバッテリーなど、リチウムイオン電池は今や生活に欠かせない存在です。その一方で、見えにくい火災リスクが急速に拡大しています。2024年に発生したリチウムイオン電池火災の実態から、命を守るために知っておくべきポイントを整理します。


■① リチウムイオン電池火災の発生状況

2024年に全国の消防機関が把握したリチウムイオン電池による火災は982件に上りました。前年と比べて約1.3倍に増加しており、全国的に拡大傾向が明らかになっています。今回の集計は、消防庁による初の全国調査です。


■② 出火原因として多い製品

製品別では、モバイルバッテリーが最も多く、全体の約3割を占めています。次いで電動工具、携帯電話が続き、日常的に使用される製品ほどリスクが高いことが分かります。


■③ モバイルバッテリーの主な出火要因

モバイルバッテリーの出火原因として多いのは、落下などによる外部衝撃や、高温下での使用・保管です。内部の電池が損傷すると、外見に異常がなくても突然発火する危険があります。


■④ 原因不明が多いという現実

出火原因のうち、最も多かったのは「原因不明」です。これは、使用者が異常に気づきにくいことを意味します。リチウムイオン電池の火災は、予兆が分かりにくく、突然発生する点が大きな特徴です。


■⑤ 高温環境が招くリスク

車内や直射日光の当たる場所など、高温環境での使用や保管は、リチウムイオン電池に大きな負荷をかけます。特に夏場や暖房の効いた室内では、温度管理への意識が重要です。


■⑥ 粗悪品と廃棄時の危険性

価格だけで選ばれた粗悪な製品は、内部構造が不十分な場合があります。また、廃棄時に分別を誤ると、収集や処理の過程で発火するおそれがあります。購入から廃棄まで注意が必要です。


■⑦ 火災を防ぐために意識すべき行動

落とした製品を使い続けない、高温下に放置しない、異常な発熱や膨張を感じたら使用をやめるといった基本行動が、事故防止につながります。便利さと引き換えに、扱いが雑にならないことが重要です。


■⑧ 現場経験から見たリチウム火災の怖さ

現場では、小さなバッテリー1個から一気に延焼するケースを何度も見てきました。火が出ると消火が難しく、周囲を巻き込む危険が高いのがリチウムイオン電池火災の特徴です。


■まとめ|便利さの裏にある火災リスクを知る

リチウムイオン電池は生活を支える一方、扱いを誤ると重大な火災につながります。正しい知識と日常の注意が、被害を防ぐ鍵になります。

結論:
リチウムイオン電池火災は増加しており、衝撃・高温・粗悪品を避ける行動が命を守ります。
元消防職員として、身近な製品ほど慎重に扱う意識を持つことが、最も現実的な防災だと感じています。

■出典
・総務省消防庁「リチウムイオン電池による火災に関する全国調査」

コメント

タイトルとURLをコピーしました