車中泊避難を想定すると、最も重要なのは「燃料」です。
ガソリンは移動手段であり、電源であり、暖房・冷房の生命線でもあります。
しかし「どのくらい残っていれば安全なのか」を明確にしている人は意外と少ないのが現実です。
■① なぜ満タン維持が基本なのか
災害時は給油所に長蛇の列ができます。
停電でポンプが動かないこともあります。
ガソリンは「必要になってから入れる」では遅いのです。
日常から“半分を切ったら給油”を習慣化するだけで、危機対応力は大きく変わります。
■② 危険残量の目安
実務的な危険ラインは「残り1/4以下」です。
この状態では、
・渋滞回避ができない
・遠回りできない
・エンジン暖房が制限される
といった制約が生じます。
■③ 被災地で見た“ガス欠の現実”
被災地派遣時、
ガソリン残量が少ないまま避難し、渋滞中に動けなくなった車両を複数確認しました。
燃料不足は「孤立」につながります。
不安から動けなくなるより、燃料を確保しておく方が精神的にも安定します。
■④ 車中泊での燃料消費の考え方
エンジンをかけ続ければ燃料は想像以上に減ります。
目安として、
・アイドリング1時間で約0.6〜1L消費
・暖房・冷房使用で増加
つまり、燃料は“移動用+生活用”として計算が必要です。
■⑤ 間欠運転という選択肢
寒冷時は、
・エンジンを15分稼働
・停止して保温
という“間欠運転”が有効です。
ただし一酸化炭素対策のため、マフラー周辺の積雪確認は必須です。
■⑥ 給油タイミングのルール化
おすすめは次の3つです。
・半分を切ったら給油
・台風接近時は即満タン
・長距離移動前は必ず補給
これを“家族ルール”にしておくと迷いません。
■⑦ 多かった誤解
「災害時はすぐ支援が来る」
実際は、
道路状況や優先順位の関係で数日かかる場合もあります。
燃料は“自力で持つ力”の象徴です。
■⑧ 今日できる備え
・燃料メーターを習慣的に確認
・給油頻度を固定
・携行缶は法令遵守で保管
小さな行動が、大きな安心につながります。
■まとめ|燃料は“行動力そのもの”
車中泊防災において、
ガソリンは命を守る資源です。
結論:
ガソリンは半分を切る前に給油し、常に行動可能な状態を維持する。
元消防職員として被災地で感じたのは、
動ける車を持っている家族ほど、冷静に判断できていたという事実です。
燃料は“安心の余裕”を生み出します。

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