災害が起きると、真っ先に困るのが「トイレ」です。
被災地派遣やLOとして現場に入った際も、水や下水が使えない状況でトイレ問題が一気に生活を崩す場面を何度も見てきました。
その中で、実際に評価が高かったのが「ラップ式簡易トイレ」です。
■① ラップ式簡易トイレとは何か
ラップ式簡易トイレは、
水を一切使わず、排泄物を1回ごとに密封処理できるポータブルトイレです。
排泄後、専用フィルムで包み、
熱圧着によって個別に密封する仕組みのため、
・臭いが漏れにくい
・菌やウイルスが拡散しにくい
という特徴があります。
断水・下水停止時でも使用できる点が最大の強みです。
■② 被災地で実感した最大のメリット
現場で特に感じたメリットは次の3点です。
・排泄物が直接見えない
・臭気がほとんど出ない
・処理がシンプルで迷わない
避難所では、
「臭いが原因でトイレに行けなくなる」
「我慢して体調を崩す」
というケースが実際に発生します。
ラップ式は、精神的負担を大きく減らせる点で非常に有効でした。
■③ 熱圧着がもたらす衛生性
ラップ式簡易トイレの大きな特徴が熱圧着処理です。
・1回ごとに完全密封
・雑菌や臭気の拡散を防止
・ゴミとして扱いやすい
感染症対策が重要になる災害時・避難生活において、
この「1回完結型」の構造は非常に理にかなっています。
■④ 代表的なモデルと特徴
ラップポン PF-1(手動式)
・サイズ:幅376×奥行510×高さ400mm
・重量:約4.2kg
・価格帯:約5万円台
・電源不要
災害備蓄やBCP対策として採用されることが多く、
停電時でも確実に使える点が評価されています。
ラップポン・サニー(自動式)
・折りたたみ可能で軽量
・電源:AC100〜240V対応
・キャンプ・車中泊にも対応
在宅避難やアウトドア用途と兼用したい人向けです。
■⑤ 災害以外での活用シーン
ラップ式簡易トイレは、災害専用品ではありません。
・在宅介護
・車中泊
・キャンプ
・長距離移動
など、平時でも使い道がある点が導入のハードルを下げています。
被災地では、
「使い慣れていないトイレほど使われない」
という現実もありました。
■⑥ 導入時に知っておくべき注意点
メリットが多い一方、注意点もあります。
・フィルムの備蓄量を確認する
・電動式は停電時の代替手段を考える
・設置場所のプライバシー確保
「本体だけあっても使えない」状態にならないよう、
消耗品込みでの備えが重要です。
■⑦ 今日できる最小の防災行動
・自宅や車で使えるトイレの種類を確認
・水が使えない前提で一度想像してみる
・家族構成に合ったトイレ数を考える
トイレは、
命・健康・尊厳を同時に守る防災要素です。
■まとめ
ラップ式簡易トイレは、
・水不要
・高い衛生性
・精神的負担の軽減
という点で、災害時に非常に実用性の高い選択肢です。
被災地では、
「トイレがあるかどうか」で生活の質が大きく分かれました。
防災は特別なことではありません。
困る前に、現実を想定して選ぶことが最大の備えです。

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