首都直下地震対策として、
政府や自治体は「各家庭で1週間の備蓄」を呼びかけています。
しかしマンション防災の現場で見ると、
量としての1週間備蓄だけでは足りない
ケースが非常に多いのが実情です。
問題は「日数」ではなく、
備蓄の中身と使い方にあります。
■① マンション備蓄が破綻しやすい理由
マンションで備蓄が機能しなくなる主な理由は次の通りです。
・断水で調理できない
・トイレ備蓄が圧倒的に不足
・停電で冷蔵庫が使えない
・家族構成に合っていない
特に集合住宅では、
水とトイレの不足が最初に限界を迎えます。
■② 水は「飲む量」だけで考えると失敗する
水の備蓄は、
1人1日3リットルが目安とされますが、
これは「飲料水」中心の数字です。
実際には、
・簡易調理
・口腔ケア
・最低限の手洗い
などに追加で水が必要になります。
マンション在宅避難では、
飲用+生活用を合わせて考える
視点が欠かせません。
■③ 最も軽視されがちな「トイレ備蓄」
マンション防災で
最も過小評価されているのがトイレです。
・1人1日5回前後
・家族4人なら1日20回以上
・1週間で140回以上
この現実を踏まえると、
数個の簡易トイレでは到底足りません。
トイレ備蓄は「日数×回数」で考える
これが現場目線の基本です。
■④ 食料は「非常食だけ」に頼らない
非常食は重要ですが、
次の点に注意が必要です。
・温められない前提で食べられるか
・水を使わずに食べられるか
・子どもや高齢者が食べられるか
マンション備蓄では、
常温でそのまま食べられる食品
の比率を高めることが重要です。
■⑤ 共用部備蓄を過信しない
多くのマンションでは、
管理組合が共用部備蓄を整えています。
しかし、
・全世帯分は用意されていない
・配布までに時間がかかる
・想定外の被害で使えない
というケースが少なくありません。
共用部備蓄は
「補助的な支え」と考え、
各家庭備蓄が基本です。
■⑥ マンション備蓄で必ず入れるべき実用品
実際に役立つ備蓄の例です。
・簡易トイレ(多め)
・ウェットティッシュ
・紙皿・紙コップ
・ヘッドライト
・モバイルバッテリー
これらは、
在宅避難・避難所移動のどちらでも使えます。
■⑦ まとめ|マンション備蓄は「量」より「機能」
マンション防災において、
備蓄は安心材料ではありません。
・本当に使えるか
・継続できるか
・家族に合っているか
これを基準に見直すことが重要です。
1週間備蓄とは、
耐えるための備蓄ではなく、 次の行動につなぐ備蓄。
それを意識した準備こそが、
首都直下地震で生活を守る現実的な防災です。

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