【元消防職員・防災士が解説】防災×乾燥火災|雨も雪も少ない冬に急増する火事の本当の原因

雨も雪も少ない冬。

「寒いだけ」と思っていませんか?

実はこの時期、
火災リスクが最も高まります。

長野県では、今年に入り火災による死者が増加。
極端な少雨・少雪による乾燥が背景にあります。

今回は、
乾燥期に急増する火災の特徴と、
命を守る具体策を整理します。


■① 乾燥は“火を育てる環境”

火災は

・火源
・可燃物
・酸素

この3つで拡大します。

乾燥すると、
可燃物(木材・布・草など)の含水率が下がり、

「燃えやすくなる」

これが最大の問題です。

降水量が平年の10〜20%という地域では、
街全体が“着火しやすい状態”になっています。


■② 暖房器具は「使い方」で火事になる

消防現場で多いのは、

・ストーブ上の洗濯物
・近くの布団
・こたつの豆炭
・その場を離れる

つまり機械の故障よりも

“ヒューマンエラー”

です。

私は現場で何度も見ました。

「ちょっとだけ」
「すぐ戻る」

その油断が、
家一軒を失う原因になります。


■③ 豆炭・固形燃料の見落とし

豆炭や練炭は、
一酸化炭素中毒だけでなく、

落下・転倒による出火

の危険もあります。

とくに早朝や就寝中。

避難判断が遅れる時間帯は
致命的になります。


■④ 屋外火災は“春前”に増える

乾燥+強風。

これが重なると、
屋外火災は一気に拡大します。

・畑の野焼き
・刈草の焼却
・たき火

乾燥注意報の日は、
裸火を使わない。

これだけで防げる火災は多いのです。

被災地派遣でも感じました。

自然災害後の火災は
想像以上に広がります。

“燃えやすい環境”を作らないことが、
最大の予防です。


■⑤ よくある誤解

「暖房器具は安全設計だから大丈夫」

いいえ。

安全装置があっても、

・可燃物接触
・誤使用
・老朽化

で火災は起きます。

“機械は悪くない”
“使い方が問題”

これが本質です。


■⑥ 迷ったらこの判断

乾燥時期の行動基準はシンプルです。

・ストーブ周囲1mは何も置かない
・洗濯物は絶対に干さない
・外で火を使わない
・就寝前は完全消火確認

これだけで、
火災リスクは大幅に下がります。


■⑦ 今日できる最小行動

今すぐできることは一つ。

「暖房器具の周囲を見渡す」

布・紙・ビニールはありませんか?

その確認だけで、
命は守れます。


■まとめ

乾燥は、
目に見えない火災リスクです。

暖房器具そのものよりも、

“人の油断”

が最大の原因。

防災は
大きな装備より、
小さな習慣。

今日、
ストーブ周りを片付ける。

それが、
家族を守る最短ルートです。


■出典
長野朝日放送(2026年2月5日配信)
https://www.abn-tv.co.jp/

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