【元消防職員・防災士が解説】防災×命を守る・命をつなぐ|本当に必要な二段階対策

地震対策には、2つのフェーズがあります。

① 命を守る(発災直後)
② 命をつなぐ(その後の生活)

多くの人は①だけを考えがちです。

しかし本当に差が出るのは②です。

東日本大震災、熊本地震、能登半島地震。

現場で感じたのは、
「助かった後が本番」という現実でした。


■① 命を守る:地震直後の行動

地震発生直後は、

・ドロップ(しゃがむ)
・カバー(隠れる)
・ホールドオン(つかまる)

これが基本です。

机の下で頭を守る。

屋外ではブロック塀や看板から離れる。

家具固定・ガラス飛散防止も必須。

南海トラフ地震の被害想定では、
これらの徹底で死者数を8割減らせるとされています。

“その場の数十秒”が、
生死を分けます。


■② 家具固定は「最強の防災」

現場で最も多い負傷原因は、

・家具の転倒
・ガラス飛散

でした。

火災より、
津波より前に、

「家の中」で負傷します。

L字金具1本が、
命を救う。

派手さはありませんが、
最も効果が高い対策です。


■③ 命をつなぐ:本当の長期戦

助かった後に始まるのが、

・断水
・停電
・感染症
・エコノミークラス症候群
・精神的疲弊

です。

私は被災地で、
避難所の環境整備や健康確認に関わりました。

直接死より、
“関連死”の重さを痛感しました。


■④ 水は3日では足りない

備蓄は最低3日分。

しかし現実は、

1〜3か月断水。

能登半島地震では、
長期断水が発生しました。

1人1日3Lが目安。

水があるかないかで、
避難生活の質は劇的に変わります。


■⑤ 高齢者・要配慮者を守る

避難所では、

・脱水
・低体温
・感染症
・持病悪化

が急増します。

とくに高齢者。

私がLO派遣で感じたのは、

「健康管理は防災そのもの」

ということ。

血圧、服薬管理、
睡眠環境。

これが命をつなぎます。


■⑥ 衛生管理が命を分ける

避難所で崩れやすいのは、

トイレ環境。

・清掃不足
・臭気
・手洗い不徹底

ここから感染が広がります。

簡易トイレ、
消毒、
ゾーニング。

地味ですが、
最重要項目です。


■⑦ 心を守ることも防災

長期避難で起きるのは、

孤立
不安
怒り

中央防災会議でも
「命をつなぐ」対策が重点化されました。

命は、
体だけではありません。

心も守らなければ、
生き抜けない。


■⑧ 結論:二段階で考える

防災は、

“瞬間”と“持続”

の二段階。

① 揺れから命を守る
② 生活の中で命をつなぐ

どちらが欠けても意味がありません。

私は元消防職員として、
被災地で何度も見ました。

助かった命が、
環境の悪さで弱っていく現実を。

だからこそ、

家具固定と備蓄。

この2つは今すぐできる。

命を守り、
命をつなぐ。

今日から整えていきましょう。


【出典】
内閣府「防災基本計画」および南海トラフ地震被害想定関連資料

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