【元消防職員・防災士が解説】防災×地域未来交付金|“強い地域”をつくる投資とは

防災は、備蓄や避難だけではありません。

本当の防災とは、
地域そのものを「壊れにくくする」こと。

その観点で注目すべき制度が
「地域未来交付金」です。

これは単なる補助金ではありません。

地域の未来をどう設計するかという、
構造的な投資制度です。


■① 地域未来交付金とは何か

地域未来交付金は、
これまでの地方創生交付金の流れを受け継ぎ、

地方経済と生活環境の強化を目的とした
大型交付金制度です。

目的は大きく3つ。

・地場産業の付加価値向上
・東京一極集中の是正
・デジタル・防災・戦略産業への重点投資

単なるイベント補助ではなく、

「地域の稼ぐ力」と
「住民の生活の質」を同時に高める設計。

ここが重要です。


■② 防災とどう関係するのか

この制度では、

・避難所生活環境の改善
・先進的防災整備
・インフラ強化

も対象になります。

私は被災地派遣(LO)として、
避難所運営の現場に何度も入りました。

そこで痛感したのは、

防災力は“平時の投資”で決まるという事実です。

断水対策。
通信環境。
トイレ整備。
備蓄更新。

これらは災害時に急には整いません。

だからこそ、

平時に予算を入れておくことが
最大の減災です。


■③ 地域の“耐災害力”を高める仕組み「耐災害力」。

それは、

生活・経済・判断・インフラが
壊れにくい総合力。

地域未来交付金は、

・産業振興
・観光拠点整備
・DX推進
・防災整備

を横断的に支援します。

つまり、

経済が強くなる

雇用が安定する

税収が安定する

防災投資が可能になる

この好循環を狙う制度です。


■④ 単なる補助金ではない理由

特徴的なのは、

自治体単独ではなく
民間や専門家を巻き込む
コンソーシアム型が求められる点。

これは非常に重要です。

防災も同じ。

行政だけでは守れない。
民間だけでも守れない。

共助+公助の構造が
地域を強くします。


■⑤ 被災地で見た“強い地域”

東日本大震災や熊本地震の現場で、
復旧が早かった地域には共通点がありました。

・地域産業が生きている
・民間との連携が強い
・情報共有が早い

つまり、

経済力=防災力。

地域未来交付金は、
この土台を整える制度です。


■⑥ 今日できる視点

住民としてできること。

・自治体の計画を知る
・防災関連事業に関心を持つ
・地域の将来像を議論する

防災は“自分の家”だけでは完結しません。

地域が壊れれば、
生活も壊れる。

だからこそ、
制度を知ることも防災です。


■まとめ

地域未来交付金は、

デジタル・産業・防災を組み合わせて
地域を強くする大型制度。

一言でいえば、

「未来への耐災害投資」。

災害は止められない。
でも、壊れにくくはできる。

その鍵は、
平時の意思決定にあります。


【出典】
内閣府 地方創生関連資料(地域未来交付金の概要)

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