災害は、想定を超えてきます。
だからこそ必要なのは、
理論ではなく「現場で使えた技術」。
内閣府がまとめた
「令和6年能登半島地震を踏まえた有効な新技術~自治体等活用促進カタログ~」は、
実際の災害対応で成果を出した技術を
整理した資料です。
これは単なる報告書ではありません。
次の災害で“本当に使える道具箱”です。
■① なぜカタログ化が重要なのか
能登半島地震では、
・道路寸断
・孤立集落
・長期断水
・通信遮断
など、複合的な課題が発生しました。
現場で使われた技術を
体系的にまとめておくことで、
自治体が次回すぐに導入できる。
これが最大の目的です。
■② 被災状況把握の進化
代表的なのが、
・ドローン
・SAR衛星
による早期被害把握。
私も被災地派遣(LO)として
状況把握の難しさを痛感しました。
道路が崩れ、
現地に入れない。
電話も通じない。
その時、
上空からの情報があるだけで
初動判断は劇的に変わります。
「見える」ということは、
命を守る第一歩です。
■③ 被災地活動の円滑化
カタログには、
・遠隔操縦バックホウ
・無人ロボット
・自動化施設
なども掲載されています。
瓦礫撤去や危険区域での作業。
人が入れない場所で
機械が動けることは、
二次災害防止に直結します。
消防現場でも同じ。
“人を危険にさらさない技術”は
今後の必須条件です。
■④ 避難所生活の改善技術
特に重要なのが生活支援分野。
・水循環型シャワー
・トイレトレーラー
・トレーラーハウス
避難所環境は、
心身の健康を左右します。
能登でも、
断水が長期化しました。
私は能登半島で
支援活動に従事しましたが、
避難生活が長期化すると、
疲労・ストレス・感染症リスクが増します。
トイレやシャワー環境の改善は、
“命の質”を守る防災です。
■⑤ インフラ確保の工夫
カタログには、
・衛星通信
・給電照明車
・給水対応車両
なども掲載。
通信が止まると、
指揮も救助も機能しません。
防災DXの推進は、
単なるデジタル化ではなく、
「孤立を防ぐ仕組み」です。
■⑥ 実装済みと開発期待技術
カタログは、
・すぐ使える実装済み技術
・今後開発が期待される技術
を分類しています。
これは自治体にとって
非常に実務的です。
今すぐ導入できるか。
将来計画に組み込むか。
判断しやすい設計です。
■⑦ 技術は“思想”とセットで使う
ただし。
技術があれば助かるわけではありません。
使いこなす組織力。
判断する力。
連携する力。
これが伴って初めて
効果が出ます。
現場で感じたのは、
「準備していた自治体ほど強い」
という事実。
技術は備えてこそ意味があります。
■まとめ
能登半島地震新技術カタログは、
・被災状況把握
・活動円滑化
・生活支援
・インフラ確保
を体系化した実践資料。
防災は精神論ではありません。
仕組みと技術の積み重ねです。
次の災害で、
同じ苦労を繰り返さないために。
自治体も、住民も、
“使える防災”を知っておきましょう。
【出典】
内閣府「令和6年能登半島地震を踏まえた有効な新技術~自治体等活用促進カタログ~」

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