大雪による車の立ち往生は、もはや珍しい出来事ではありません。
2020年12月の関越自動車道では約2100台が最大52時間立ち往生し、多くの人が寒さ・トイレ・体調不良に直面しました。
被災地派遣や雪害対応に関わってきた立場から言えば、車中立ち往生は「雪害という災害の一形態」です。
- ■① 大雪の立ち往生は「自分の運転技術」では防げない
- ■② まず大前提として必要な備え
- ■③ 立ち往生で最初に困るのは「寒さ」
- ■④ 次に深刻なのがトイレ問題
- ■⑤ 水と食料は「喉と体温」を守る
- ■⑥ 情報と連絡を守る電源対策
- ■⑦ 車外作業・脱出に備える装備
- ■⑧ 命を守るための脱出装備
- ■⑨ 夜間・長時間に備える照明
- ■⑩ 停止表示は二次事故防止そのもの
- ■⑪ 個人事情への配慮も防災
- ■⑫ 一酸化炭素中毒という見えない危険
- ■⑬ ドア周りの除雪も忘れてはいけない
- ■⑭ 一般道では「早めの買い出し」
- ■⑮ エコノミークラス症候群への注意
- ■⑯ EV・HVは暖房戦略が違う
- ■⑰ 車内トイレの「現実解」
- ■⑱ 備品は「まとめて・分かりやすく」
- ■⑲ 最後に重要なのは「行かない判断」
- ■まとめ|車中立ち往生は災害である
■① 大雪の立ち往生は「自分の運転技術」では防げない
どれだけ雪道に慣れていても、
・前方での事故
・大型車のスタック
・急激な天候悪化
これらに巻き込まれれば、個人ではどうにもなりません。
現場では「自分は大丈夫だった」という人ほど、準備不足で苦しむ傾向がありました。
■② まず大前提として必要な備え
・スタッドレスタイヤの装着
・チェーン規制に備えたチェーン携行
・出発時はガソリン満タン(EVは満充電)
これは運転技術ではなく生存条件です。
雪が降らない地域でも、都市部のドカ雪では十分起こり得ます。
■③ 立ち往生で最初に困るのは「寒さ」
車内に留まる場合でも、
・燃料節約
・エンジン停止時間の増加
により、低体温症リスクが一気に高まります。
有効な備え
・貼るカイロ
・毛布、ひざ掛け
・予備の防寒着
被災地では「暖房を止めても体温を保てるか」が分かれ目でした。
■④ 次に深刻なのがトイレ問題
長時間の立ち往生では、トイレは必ず問題化します。
必須アイテム
・携帯トイレ(1人5回分目安)
・ポンチョ
・ウェットティッシュ
・トイレットペーパー
現場では「我慢して体調を崩す」ケースが後を絶ちませんでした。
■⑤ 水と食料は「喉と体温」を守る
・ミネラルウォーター(1人3~5本)
・ようかん、栄養補助食品など高カロリー食
利尿作用のある飲料は避けます。
雪を食べるのは厳禁です。体温を奪い、衛生面でも危険です。
■⑥ 情報と連絡を守る電源対策
寒さの中ではスマホの電池は急激に減ります。
・充電ケーブル
・モバイルバッテリー
被災地派遣でも「情報が取れない不安」が人を追い詰めていました。
■⑦ 車外作業・脱出に備える装備
・スノーブラシ
・折りたたみスコップ
・ゴム手袋・軍手
・長靴
タイヤ周辺の除雪ができるかどうかで、脱出できるかが変わります。
■⑧ 命を守るための脱出装備
・脱出用ハンマー
・シートベルトカッター
雪に埋まりドアが開かない事態は、実際に起きています。
■⑨ 夜間・長時間に備える照明
・LEDランタン(車内用)
・懐中電灯(車外用)
車のバッテリーを消耗せず、明かりを確保できます。
■⑩ 停止表示は二次事故防止そのもの
・三角表示板(LEDタイプも可)
雪の中では後続車が気づくのが遅れます。
■⑪ 個人事情への配慮も防災
・生理用品
・常備薬
・子ども・高齢者向け用品
防災は「平均」ではなく「最も弱い人基準」です。
■⑫ 一酸化炭素中毒という見えない危険
エンジンをかける場合は、
・マフラー周辺の除雪
・定期的な換気
雪に埋まった状態でのアイドリングは命の危険があります。
■⑬ ドア周りの除雪も忘れてはいけない
ドアが凍結・埋没すると、
車外に出られなくなります。
■⑭ 一般道では「早めの買い出し」
コンビニはすぐに品切れします。
被災地でも「行動が早い人ほど楽」でした。
■⑮ エコノミークラス症候群への注意
・足指の運動
・ふくらはぎマッサージ
・可能なら体勢を変える
長時間同じ姿勢は、命に関わります。
■⑯ EV・HVは暖房戦略が違う
EVではヒーターは電力消費が大きい。
・電気毛布
・シートヒーター
は消費電力を抑えつつ暖を取れます。
■⑰ 車内トイレの「現実解」
筒状トイレは姿勢が不安定。
座って使える簡易トイレは、特に女性・高齢者に有効です。
■⑱ 備品は「まとめて・分かりやすく」
どこに何があるか分からない備えは、
実際には使えません。
■⑲ 最後に重要なのは「行かない判断」
・天気予報の確認
・警報・通行止め情報
・日中移動の選択
被災地で最も強い防災は、
危険な移動をしない判断でした。
■まとめ|車中立ち往生は災害である
結論として、
大雪による立ち往生は「雪害」という災害そのものです。
元消防職員・防災士として断言できます。
「準備していた人は、恐怖が半分で済む」
車は避難所にもなり、閉じ込められる空間にもなります。
だからこそ、車内備えは命を守る防災装備です。

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