大きな揺れや津波発生後に、政府から発表されることがある 「北海道・三陸沖後発地震注意情報」。
初めて聞く人も多く、「余震とは違うの?」「大地震が来る前ぶれ?」と不安を抱く方も少なくありません。
これは“今すぐ避難”を求める情報ではありませんが、
被害を大きく減らすために、備えを見直すべき重要な警戒情報 です。
■① 後発地震注意情報とは?
後発地震注意情報とは:
北海道〜三陸沖でM7以上の地震が起こった際、 その後に“より大きな地震が発生する可能性が平常時より高まっている”ことを知らせる情報。
南海トラフ地震の「巨大地震注意」に近い位置づけで、
“揺れた後の1週間”を特に注意するよう呼びかけるものです。
■② なぜ北海道・三陸沖だけで運用されているのか?
この海域は、
● 日本海溝
● 千島海溝
が連なる世界的に巨大地震が多発する領域。
過去には
● M9クラス
● 大津波
● 数十万人規模の死者が想定される領域
として国が「切迫性が高い」と評価しています。
地震履歴では300〜400年周期で巨大地震が発生しており、
前回(17世紀)からすでに時間が経過しています。
■③ 注意情報が出たからといって“大地震が来る”わけではない
注意情報は「予知」ではありません。
M7クラスの後、M8〜M9級の巨大地震が続発する確率は 約1%(100回に1回程度)。
つまり99回は何も起きず「空振り」に終わります。
それでも情報を出す理由は:
✔ もし巨大地震が続発した場合の被害があまりに大きい ✔ 少しでも被害を小さくするために事前行動が重要
だからです。
■④ この情報が出ても“避難を求めない”理由
南海トラフと違い、北海道〜三陸沖では
M8〜M9クラスの連続発生の確実な事例がありません。
そのため、
● 事前避難は求めない
● 行動制限もしない
かわりに 「備えの再確認」 を求める位置づけです。
■⑤ 情報が出たら1週間の行動ポイント
後発地震注意情報が出たら、次の行動を“必ず”見直してください。
① 家具固定の再確認
→ 夜間の大地震に備え、倒れやすい家具は直す。
② 避難経路・避難場所の再確認
→ 津波警戒地域なら特に重要。
③ 飲み水・食料・トイレなど3日分以上の備蓄確認
→ 道路寸断・停電への備え。
④ スマホ充電・モバイルバッテリー満充電
→ 情報収集が命に直結。
⑤ ガソリン・暖房燃料の補充
→ 冬は停電が命に直結する。
■⑥ 津波警報が出ている場合は“別扱い”
津波警報・大津波警報は 即避難が必要な緊急情報。
後発地震注意情報はその上に重ねて発表されるため、
● 津波警報 → すぐ避難(最優先)
● 後発地震注意 → 避難中・避難後の備え強化
と理解してください。
■⑦ 過去の事例|後に巨大地震が発生したケース
● 2011年:M7.3 → 2日後に東日本大震災(M9.0)
● 1963年:択捉島沖M7級 → 18時間後にM8級
● 2025年:カムチャツカ半島M7級 → 10日後にM8.8
頻度は低いものの、実際に連続発生した例もあります。
■⑧ 後発地震注意情報が出たとき最も危険なのは「油断」
情報が出ても「何も起きないことのほうが多い」。
だからこそ多くの人が油断します。
しかし防災士として伝えたいのは、
“行動する人だけが助かる” という現実です。
揺れが来てからではできない備えは多く、
この1週間の行動が命を守ります。
■まとめ|後発地震注意情報は「備えのスイッチ」を入れるための情報
結論:
後発地震注意情報は“大地震の前ぶれ”ではなく、“今すぐ備え直せ”という警告。
元消防職員としての実感として、
地震後に亡くなる人の多くは 「備蓄不足」「家具転倒」「避難遅れ」 です。
この情報が出た時こそ、
● 家族で話し合い
● 備蓄点検
● 家の安全確認
を行う絶好のタイミング。
たった30分の点検が、家族の命を救います。

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