【防災士が解説】「救急の日」とは?9月9日をきっかけに家庭の救急力を底上げする方法

「救急の日」は、救急医療や救急業務への理解を深め、応急手当の大切さを広めるための啓発の機会です。救急車を呼ぶか迷う場面、家族が突然倒れる場面は、誰の家にも起こり得ます。だからこそ、年に一度でも「家の救急」を見直す日を決めておくと、判断が軽くなり、助かる確率が上がります。


■① 「救急の日」は何のためにある?

救急の日は、救急車の適正利用だけが目的ではありません。応急手当、救急医療、救急制度への理解を広め、「家庭・地域で助かる確率を上げる」ための啓発です。
救急は“知っているかどうか”で結果が変わります。だから、日付に合わせて学ぶきっかけを作る意味があります。


■② 家庭で一番多いのは「突然の体調変化」

救急の現場で多いのは、派手な事故だけではありません。
・失神、めまい
・胸痛、息苦しさ
・高熱、けいれん
・転倒による頭部打撲
・子どもの誤飲、窒息
災害がなくても起こるからこそ、普段から準備しておく価値があります。


■③ 迷いを減らす「判断の型」を家族で揃える

救急は“正解を探す”より、“迷いを短くする”ことが大事です。
・意識がない/呼吸が変 → 119
・強い胸痛、片麻痺、ろれつが回らない → 119
・子どもの窒息、誤飲が疑わしい → 119
これを家族で共有しておくだけで、決断が速くなります。


■④ 応急手当は「できることを1つ」決めれば十分

全部を覚えようとすると続きません。救急の日に決めるのは1つでOKです。
・胸骨圧迫の手順を動画で確認
・AEDの場所を調べる
・窒息時の背部叩打法を確認
ひとつでも“手が動く”ようになると、緊急時に強いです。


■⑤ 救急セットは「医薬品」よりも“情報と道具”が効く

家庭の救急セットで差が出るのは、薬よりも次の要素です。
・体温計、パルスオキシメータ(あれば)
・絆創膏、ガーゼ、テープ、三角巾
・使い捨て手袋、マスク
・家族の医療情報メモ(持病、薬、アレルギー、連絡先)
支援側が一番困るのは情報不足です。情報があると対応が速くなります。


■⑥ 夜間・休日に備える「連絡先の整備」

いざという時に検索している時間がもったいないです。
・119(当然)
・休日夜間急患センターの連絡先
・かかりつけ、薬局
・家族の緊急連絡先
スマホに登録し、紙でも1枚にして冷蔵庫などに貼っておくと、家族全員が使えます。


■⑦ 被災地派遣・元消防職員として感じた「救急は災害で一気に難しくなる」

被災地派遣の現場では、道路事情や病院の被災、通信の不安定化で、普段より搬送や受診が難しくなる場面を見てきました。元消防職員としても、防災士としても、災害時は「救急がいつも通り来る」とは限らない現実があります。だからこそ、平時から“家の救急力”を上げておくことが、災害時にも効きます。救急の日は、その準備を毎年更新するのにちょうどいい日です。


■⑧ 今日できる最小行動|家族の「救急カード」を作る

今日やるのはこれだけで十分です。
・持病、薬、アレルギー、血液型(わかれば)、緊急連絡先を1枚にまとめる
・スマホで撮影して家族共有
・財布かスマホケースに入れる
救急の現場では、この1枚が“判断の時間”を短くします。


■まとめ|救急の日は「家の救急」を毎年アップデートする日

救急の日は、応急手当や救急制度への理解を深め、家庭の救急力を高めるきっかけになります。判断の型を家族で共有し、救急セットは情報と道具を中心に整え、連絡先を固定化すれば、迷いが減って助かる確率が上がります。

結論:
救急は「迷いを短くする準備」で強くなる。
現場では、家族が情報を持ち、最低限の動きができるほど対応が速くなります。救急の日を“毎年1回の更新日”にして、家の救急を底上げしましょう。

出典:
消防庁(救急の日関連) https://www.fdma.go.jp/

コメント

タイトルとURLをコピーしました