大舞台での失敗を引きずらず、最後の最後で結果をひっくり返す——。フィギュアスケートの“りくりゅう”が見せた逆転劇は、防災でいちばん大切な「想定外から立て直す力」をそのまま映していました。ここではニュースの要点を押さえつつ、家庭の備えに落とし込める形で整理します。
■① ニュースの要点|「失敗の翌日に、最高の結果」
“りくりゅう”はショートプログラム(SP)で出遅れながら、フリーで世界歴代最高得点を出し、金メダルを獲得しました。首位との点差をひっくり返す“最大差の逆転”という点も衝撃です。
防災で言えば「初動でつまずいたが、手順と連携で被害拡大を止め、最終的に生活再建を成功させた」状態に近いです。
■② 防災で一番強いのは「完璧な人」ではなく「戻れる仕組みを持つ人」
災害は、準備していても想定外が起きます。停電、断水、道路寸断、避難所の混雑、情報不足……。
そのときに差が出るのは、完璧な備蓄量よりも「崩れた計画を戻せる仕組み」です。
りくりゅうの逆転は、気合いで押し切ったというより、
- ミスを“分析して切り替える”
- 得意技を確実に決める
- 2人の呼吸を合わせ直す
この“立て直しの型”があったから起きたと考えるのが自然です。
■③ 現場でよく見る失敗|「一度のつまずきで全部が崩れる家庭」
災害現場で多いのは、物はあるのに動けないパターンです。
例えば、避難の判断が遅れて渋滞に巻き込まれたり、連絡手段が途切れて家族の合流ができなかったり、「計画はあったが更新していない」ことで手順が止まります。
私も被災地で、最初の判断ミスが連鎖して不安と混乱が増えていく場面を何度も見ました。逆に、途中で想定が外れても“戻し方”が決まっている家族は、落ち着いて行動ができます。
■④ 逆転のコツは「基本動作の徹底」=防災は“派手さ”より“標準化”
フリーで高得点を出すには、派手な一発勝負より、基本の要素を落とさず積み上げる必要があります。
防災も同じで、特別な装備より「誰でも迷わずできる標準化」が効きます。
おすすめは、家庭内で次の3つを“固定化”することです。
- 連絡手段:家族チャット+集合場所(2か所)
- 持ち出し:玄関に1人1袋(中身を固定)
- 役割分担:誰が何を持つか(子どもも役割を持つ)
■⑤ ペア競技が教えてくれる「家族の役割分担」|“片方が崩れても支えられる設計”
災害時は、家族全員が同じコンディションでは動けません。体調不良、ケガ、子どもの不安、親の判断停止。
だからこそ「ペアで支え合う」設計が強い。
家庭でも、次の形にしておくと強いです。
- 判断役:避難の決断と情報確認を担当
- 実行役:持ち出し・戸締まり・ガス元栓を担当
- ケア役:子ども・高齢者・ペットの安心を担当
当日は入れ替わってもいい。重要なのは“役が空白にならない”ことです。
■⑥ 不安に飲まれない技術|「点差」ではなく「次の一手」に集中する
SPの点差を見た瞬間、人は焦ります。災害でも「もう間に合わない」と思うと判断が荒れます。
でも、逆転が起きるのは“次の一手”に集中できたときです。
家庭防災での“次の一手”はシンプルにこれです。
- いまの場所は安全か(倒れる物・火・水)
- 連絡は取れるか(電池・モバイル)
- どこへ行くか(徒歩圏の候補を2つ)
不安をゼロにするより、「やることが決まっている状態」を作る方が現実的です。
■⑦ 今日できる最小行動|「逆転の準備」は5分で始められる
今日やるなら、これだけで十分です。
- 玄関に靴を1足置く(夜間地震対策)
- モバイルバッテリーを満充電にする
- 家族チャットに「集合場所(第1・第2)」を1行で送る
災害は“最初の5分”が勝負なので、普段から5分で整う仕組みが効きます。
■⑧ やらなくていい防災|「完璧セット作り」で止まるのが一番もったいない
「全部揃ってから」「完璧に作り込んでから」と考えると、結局やらないままになります。
備えは、70点で回し続けて更新する方が強いです。
私の感覚では、最初の目的は「助かる確率を上げること」。
高価な装備より、連絡・集合・持ち出しが回る家庭の方が、実戦では強いです。
■まとめ|逆転劇が示した“耐災害力”の正体
災害も競技も、つまずきは起きます。差が出るのは、その後に戻れるかどうかです。
“りくりゅう”の逆転は、立て直しの型と連携があるから起きた。家庭防災も同じで、完璧より「戻れる仕組み」を先に作るのが近道です。
結論:
想定外は必ず起きる。だからこそ「崩れても戻れる手順」と「支え合う役割分担」が、家庭の耐災害力を一段上げる。
(被災地派遣・LO・元消防職員・防災士として現場を見てきた実感として、最後に残るのは“道具”より“迷わない手順”です。)
出典:TBS NEWS DIG「りくりゅうが大逆転の金メダル!フリー世界歴代最高点でペア日本史上初の快挙」https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2461971?display=1

コメント