停電は、暗い・寒い(暑い)だけではありません。
情報が入らない、食べられない、トイレが不安、スマホが死ぬ──
この“生活の連鎖崩れ”が、家庭のメンタルを一気に削ります。
この記事では、家庭で現実的に効く「停電対策」を、
今日からできる順にまとめます。
■① 結論|停電は「電気」より先に“生活を守る順番”を決める
停電対策は、機器の準備よりも順番が大事です。
優先順位はこの5つです。
1) 連絡・情報(スマホ)
2) 明かり(安全確保)
3) 体温(寒さ暑さ)
4) 水・トイレ(衛生)
5) 食(最低限)
この順で備えると、少ない予算でも不安が減ります。
■② まずは通信|スマホを守る=家族を守る
停電時に最初に困るのは「スマホが使えない」です。
最低限のセット:
・モバイルバッテリー(普段から満充電に近い状態)
・充電ケーブル(家用+車用)
・乾電池式充電器 or 手回し充電ラジオ(予備ルート)
・省電力設定(低電力モード、画面暗く、不要アプリ停止)
被災地では「電源探し」で動いてしまい、危険を増やす場面がありました。
スマホの電源確保は、行動を減らして安全を上げる備えです。
■③ 明かり|ライトは“分散”が正解
停電でのケガは、暗さが原因で起きます。
おすすめの考え方:
・1部屋に1個ではなく「1人に1個」
最低ライン:
・ヘッドライト(両手が空く)
・LEDランタン(部屋全体)
・懐中電灯(点検用)
・予備電池
配置のコツ:
・寝室(枕元)
・トイレまでの動線
・玄関(避難時に必要)
■④ 寒さ・暑さ|体温が崩れると一気に弱る
停電は「体温管理」が本番です。
寒い季節:
・重ね着(インナー+フリース+上着)
・カイロ(貼る用+足用)
・アルミシート(保温)
・湯たんぽ(ガス・カセットが使えるなら強い)
・家族は同じ部屋に集まる(暖房ゼロでも体温で守れる)
暑い季節:
・水分+塩分(経口補水の考え方)
・うちわ・扇子・冷感タオル
・日中は遮光(カーテン、段ボールでも可)
・夜間に換気(防犯とセットで)
■⑤ 水とトイレ|ここが崩れると生活が止まる
停電と断水はセットになりやすいです。
水:
・飲料水(1人1日3L目安)
・生活用水(風呂水、ポリタンク)
・給水袋(運搬できる)
トイレ:
・簡易トイレ(凝固剤タイプが強い)
・ゴミ袋(45L以上を多め)
・手指衛生(アルコール、ウェット、石けん)
現場で多かった失敗の一つが、
「トイレが不安で水を無駄に流してしまい、早く詰む」こと。
最初から“流さない前提”で準備すると安心感が違います。
■⑥ 食|火が使えるかで戦略が変わる
停電時の食は「温かい=正義」ですが、
無理に温めなくても生き残れる設計が大事です。
火が使える(カセットコンロ等):
・レトルト、缶詰、カップ麺
・即席みそ汁、スープ
・温かい飲み物(メンタルが回復)
火が使えない:
・そのまま食べられるもの(パン、栄養バー、缶詰、ゼリー)
・常温で回る主食(アルファ米は水でも戻る)
・子ども・高齢者用に食べやすい物(ゼリー、栄養補助)
■⑦ あると強い|「ポータブル電源」より前に整えること
ポータブル電源は便利ですが、
「買えば安心」ではありません。
先に整えるべきこと:
・家族のスマホの合計充電回数(何回必要?)
・冷蔵庫は守る?見切る?(停電時間で判断)
・夜の明かりはランタンで足りる?
・電気が戻るまでの行動ルール(動かない設計)
その上で、必要な家庭は
・小型(スマホ中心)
・中型(扇風機・照明・簡易調理)
の順で検討が現実的です。
■⑧ 今日やる最小行動|「1つからでOK」を明言します
停電対策は、全部やろうとすると続きません。
今日の一歩はこれでOKです。
・スマホの充電を満タンにする
・ライトを枕元に置く
・簡易トイレを家族人数分だけ確保する
結局、家庭防災は
「完璧」より「続く仕組み」が勝ちます。
■まとめ|停電対策は“順番”で不安が減る
停電は、電気が止まるだけでなく
生活の土台が崩れる出来事です。
結論:
停電対策は「通信→明かり→体温→水トイレ→食」の順に揃えると、少ない備えでも不安が激減します。
防災士として現場で感じたのは、
道具よりも「決めてある家庭」が強いということでした。
とりあえず1つからでOK。
今日の小さな準備が、停電時の大きな安心になります。

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