【防災士が解説】停電時「懐中電灯かスマホか」|迷ったらこの優先順位で安全が決まる

停電した瞬間、家の中は一気に危険になります。
でも多くの人が最初にやるのが「スマホを点ける」こと。

気持ちは分かりますが、停電で本当に困るのは“このあと”です。
だから家庭向けには、迷わないための優先順位を固定しておきます。
さっと始められるように、今日はまず「懐中電灯を置く場所」だけ決めればOKです。


■① 結論|最優先は「懐中電灯」。スマホは“情報と連絡の命綱”として温存

迷ったらこの順番です。

1) 懐中電灯(家の安全確保)
2) ヘッドライト(両手が空く)
3) ランタン(部屋全体を照らす)
4) スマホライト(最後の保険)
5) スマホ本体(情報・連絡・地図・決済の命綱)

スマホは照明にもなるけど、電池が減ったら終わりです。
停電時は「照らす」と「つながる」を分けるのが勝ちです。


■② なぜ懐中電灯が先?|停電直後は“家の中でケガ”が増える

停電で一番多いのは、外の危険よりも家の中の事故です。

・段差で転ぶ
・ガラスや家具にぶつかる
・暗闇で火を使ってヤケド
・ブレーカーやコンロ操作を誤る

まず必要なのは「安全に動ける明かり」。
スマホライトは片手が塞がり、落とすと真っ暗になります。
懐中電灯かヘッドライトが、家庭の最初の正解です。


■③ 優先順位の理由|スマホは“情報・連絡・地図”の3役を担う

停電でスマホが必要になる場面は、だいたいこの3つです。

・状況確認(停電範囲、復旧見込み、気象警報)
・連絡(家族の安否確認、学校・職場)
・地図(避難所、給水所、通行止め回避)

スマホをライトで使い潰すと、後半で詰みます。
スマホは「情報の命綱」。
明かりは別で確保するのが、防災として強いです。


■④ 今日からできる配置|“探さない明かり”が停電ストレスを減らす

停電は「探す時間」が一番つらいです。
場所を固定すると、心理的ハードルが一気に下がります。

おすすめの固定配置(家の導線で)
・寝室:枕元に小型ライト(最優先)
・リビング:棚の上にランタン
・玄関:懐中電灯+靴の近く
・トイレ:足元灯(電池式でもOK)

成果感が出るポイントはここです。
この配置ができると「停電しても動ける家」になります。


■⑤ 電池が切れる前提で考える|長期停電は“充電設計”で勝負が決まる

停電が長引くと、明かりは「電池」「充電」の勝負になります。

・乾電池式ライト:強い(備蓄しやすい)
・充電式ライト:普段使いで回すと強い
・ポータブル電源:家族が多いほど効く
・モバイルバッテリー:スマホ専用に温存

「スマホはスマホで守る」。
これが停電の基本です。


■⑥ 火を使う判断|停電中の“ろうそく”は原則おすすめしない

停電時に増えるのが、火の事故です。

・ろうそくが倒れる
・子どもが触る
・カーテンに燃え移る
・地震が重なると最悪

元消防職員として現場で強く感じるのは、
停電と火災がセットで起きると、家庭は一気に詰むということです。

明かりは、できるだけ火を使わない。
LEDで勝つ。
これが家庭の安全設計です。


■⑦ 子ども・高齢者がいる家|“眩しさ”より“転ばない明かり”

停電時、強いライトを顔に当てると逆に危険です。

・暗順応が崩れて見えなくなる
・驚いて転ぶ
・不安が増える

おすすめは、
・足元を照らす
・部屋をふわっと照らす(ランタン)
・ヘッドライトで両手を空ける

成果感が出るポイントは、
「家族が落ち着く明かり」になっているかです。


■⑧ 迷ったらこの判断カード|停電の最初の3分でやる順番

停電したら、この順番で動きます。

1) 懐中電灯(またはヘッドライト)を点ける
2) 家族の安全確認(転倒・ガラス・火元)
3) ブレーカー・ブレーカー周り確認(無理はしない)
4) スマホは節電モード+情報確認(短時間)
5) 明かりの“定位置”に戻す(次の停電に備える)


■まとめ|スマホは最後まで残す。明かりは別で確保する

結論:
停電時は懐中電灯が最優先。スマホは情報と連絡の命綱として温存します。

防災士として現場で見てきたのは、
停電で怖いのは暗闇そのものより「判断ミス」と「事故」です。

まず家の中を安全にする明かりを確保して、
スマホは最後まで生かす。
そして、とりあえず1つからでOKです。
今日やるなら「枕元にライトを置く」だけで、停電の不安はかなり減ります。

出典:消防庁「地震防災マニュアル(地震時の火災対策等)」

コメント

タイトルとURLをコピーしました