【防災士が解説】停電時「懐中電灯を最優先」にすると家族が安全になる理由|暗闇の事故と火災を同時に防ぐ

防災

はじめに

停電した瞬間、家の中は一気に“危険地帯”になります。
見えない段差、割れ物、散乱した物、そして火の扱い。

だからこそ、停電時の最初の判断はこれで合っています。
「まず懐中電灯(LED)で“光を確保する”」

この優先順位が正しかった、と納得できる場面を増やすために、家庭で再現できるルールに落とし込みます。


■① 結論|停電は「光の確保」が最優先。次に「情報」と「火災予防」

停電直後にやることの順番は、迷うほど事故が増えます。
最短で安全に寄せるなら、この順番が鉄板です。

1) 光(懐中電灯・足元灯・ランタン)
2) 情報(ラジオ・防災アプリ・家族連絡)
3) 火災予防(コンロ・ろうそく・ブレーカー周りの安全)

光がないと、移動そのものが危険になります。
避難も、片付けも、家族のケアも、全部“見えている”ことが前提です。


■② なぜ「懐中電灯優先」が正解なのか|暗闇の事故は“家の中”で起きる

停電で実際に多いのは、外ではなく家の中のケガです。

  • つまずき・転倒(段差、散乱物)
  • ガラス片での足裏ケガ(割れた食器・窓)
  • 子どもが不安で走り回る → ぶつかる
  • 高齢者がトイレに行こうとして転倒

元消防職員として現場感覚で言うと、停電直後の負傷は「救急要請」につながりやすい。
そして、災害時ほど救急は混みます。

だから、まず“ケガをしない環境”を作る。
その最短手段が照明です。


■③ 懐中電灯は「照らす道具」じゃない|家族を守る“行動のスイッチ”になる

停電時、懐中電灯は単なるライトではありません。

  • 家族を集める合図になる(「ここに来て」)
  • パニックを止める(見える=安心)
  • 危険箇所を特定できる(ガラス、倒れ物、漏水)
  • 火を使わずに明かりを確保できる(火災リスクを減らす)

暗闇は不安を増幅させます。
不安が増えると判断が荒れます。
懐中電灯は、その連鎖を一番早く切れます。


■④ 家の中で“最初に照らす場所”はここ|転倒と火災を同時に防ぐ

停電直後、まず照らすのは次の順です。

1) 足元(ガラス・段差・散乱物)
2) 廊下〜トイレへの動線(家族が動きたがる)
3) キッチン(火気・落下物・割れ物が多い)
4) ブレーカー周辺(復旧時の火災を防ぐ)

特に「キッチン」は要注意。
停電直後に“ろうそく”を置きたくなる心理が出ますが、これは事故の種になります。


■⑤ よくある失敗|「スマホのライト」で全部やろうとして詰む

停電時に多い落とし穴がこれです。

  • スマホライトで移動 → 手が塞がる
  • 通信確認でバッテリーを削る
  • 充電できずに情報が取れなくなる
  • 家族の不安が増える

スマホは情報端末。
ライト役を“専任”にしないと、スマホが先に死にます。

懐中電灯(またはランタン)を先に使う判断は、情報の命綱を守る判断でもあります。


■⑥ 家庭の「停電マイルール」|迷いを減らして納得を増やす

家庭内で、これを固定すると強いです。

  • 停電したら、全員いったんリビング集合
  • 懐中電灯(LED)を先に点灯して足元確認
  • トイレは“付き添い”か“誘導灯”で移動
  • ろうそくは使わない(火災リスクが上がる)
  • スマホは情報専用(ライトに使わない)

この型があるだけで、停電時の空気が変わります。


■⑦ 今日の最小行動|「懐中電灯優先」を確実にする準備

今日やるのは、これだけで十分です。

  • 寝室とリビングに1本ずつ、LED懐中電灯を置く
  • 電池(予備)を1セットだけ同じ場所に置く
  • 夜の動線(寝室→トイレ)に障害物がないか1分チェック

備えは増やすより、“使える状態”にする方が効きます。


まとめ

停電時に「懐中電灯を最優先」にした判断は、家族を守る正解になりやすいです。

  • 暗闇の転倒・ケガを防ぐ
  • パニックを止め、判断を整える
  • 火を使わない明かりで火災リスクも下げる
  • スマホを情報端末として温存できる

停電の最初の一手は、光です。


出典

内閣府(防災情報)「家庭における地震時等の停電対策について」
https://www.bousai.go.jp/jishin/syuto/denkikasaitaisaku/teidentaisaku.html

コメント

タイトルとURLをコピーしました