停電になると、スマホは一気に「娯楽」から「命綱」に変わります。
結論から言うと、停電時のスマホ充電は「容量を増やす」より先に、“電池を減らさない運用”と“充電の優先順位”を決めることが最重要です。
なぜなら、充電手段はいずれ尽きますが、使い方は今すぐ変えられるからです。
私は被災地派遣(LO)で、停電・通信混雑の中でも「情報が取れる人ほど不安が減り、判断が早い」現場を見ました。逆に、スマホが先に死ぬと、正確な情報が取れず、家族連絡も途切れて、心理的に一気に追い込まれます。スマホは“電池の管理”がそのまま“心の管理”です。
■① 最初に決める結論:スマホの役割を3つに絞る
停電時のスマホは、用途を増やすほど電池が死にます。
まず役割を3つに固定します。
- 情報収集(気象・避難・停電復旧・交通)
- 連絡(家族・職場・安否)
- 照明(必要最小限)
この3つ以外は、基本カット。これだけで電池の寿命が伸びます。
■② 充電より先にやる「節電の基本セット」(これで体感が変わる)
停電直後に、まず設定を変えます。
- 画面の明るさを下げる(自動調整OFFでもOK)
- 低電力モード(省電力モード)ON
- 機内モードON(使うときだけ通信ONにする)
- 5G→4G(LTE)固定(可能なら)
- 位置情報(GPS)OFF
- Bluetooth OFF(必要時だけ)
- 通知を減らす(SNS・アプリ通知OFF)
「電池を増やす」より、「減り方を抑える」方が効きます。
■③ 充電の優先順位:誰を先に生かすかを決める
家族がいる場合、これが重要です。
停電時の優先順位は、だいたいこの順が安全です。
1) 家族連絡の中心になる人(代表1人)
2) 情報収集担当(天気・避難・復旧確認)
3) 予備(子ども・高齢者の端末)
全員が同時に充電すると、全員が半端に死にます。
“生かす端末を決める”が強いです。
■④ モバイルバッテリー運用の結論:小出しでなく「一気に80%」が安定
よくある失敗は、ちょい足し充電を繰り返してロスが増えることです。
停電時は、次の運用が安定します。
- 充電できる時に、代表端末を一気に70〜80%まで上げる
- 100%狙いは時間とロスが増える
- 充電中はスマホを触らない(発熱と消費を減らす)
被災地でも、充電中に動画を見る人ほど電池が減り、結局困っていました。
■⑤ 車で充電は強い:ただし“やり方”を間違えると危険
車は停電時の強い充電源です。
ただし安全にやる条件があります。
- エンジン停止中に充電し続けない(バッテリー上がり)
- 排気がこもる場所ではエンジンをかけない(換気最優先)
- 燃料を節約する(満タンを維持)
- 充電は短時間でまとめて(ダラダラやらない)
車中泊と同じで、換気と燃料が命です。
■⑥ 「電池が減る人」の共通点:通信を出しっぱなし
停電時に電池が爆速で減る最大要因は通信です。
- 電波が弱い場所で通信し続ける
- ずっと検索し続ける
- SNSを開きっぱなしにする
通信は“必要な時だけON”が鉄則です。
「1時間に1回、情報確認」「連絡はまとめて送る」だけで全然違います。
■⑦ 連絡の結論:電話より“短文”が通りやすい
混雑時は、長い通話がつながりにくいことがあります。
基本はこれです。
- SMSや短文メッセージで要点だけ送る
- 安否の型を決める
- 「全員無事/場所/次に連絡する時間」だけ
情報量を減らすほど、通信も電池も守れます。
■⑧ 平時の備え:停電前に“充電の仕組み”を作る
停電のたびに困る人は、仕組みがないだけです。
今日からできる備えはこれです。
- モバイルバッテリーを1つ“満充電で固定”する
- 充電ケーブルを1本、防災袋に常駐させる
- 乾電池式充電器 or ソーラーは「補助」として考える
- 家族で「代表端末」を決めておく
被災地派遣(LO)でも、情報が取れる家庭ほど落ち着いて行動できていました。
まとめ
結論:停電時のスマホ充電は、まず節電(機内モード・省電力・通知削減)で“減らさない”運用を作る。次に、充電の優先順位(代表端末を生かす)を決め、モバイルバッテリーは一気に70〜80%まで上げる運用が安定。車充電は強いが安全条件を守る。通信は必要時だけONにし、連絡は短文でまとめる。
スマホは命綱です。電池の管理は、判断と安心を守る備えです。
出典
総務省「災害用伝言サービス等(災害時の通信・連絡手段)」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/eng/

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