【防災士が解説】入園・入学前に見直す通学路防災|崖・用水路・古いブロック塀のチェックポイント

春は入園・入学の季節。新しい通園・通学路を歩く前に、「距離」よりも「危険ポイント」を確認しておくことが、子どもの命を守ります。普段は気にならない場所も、強風・大雨・地震時には危険に変わります。この記事では、家庭でできる通学路の防災チェックを具体的に整理します。


■① 最初にやるべきは「親子で実際に歩く」

地図や航空写真だけでは分からない危険があります。
・歩道が急に狭くなる場所
・見通しの悪い交差点
・側溝や用水路のふたの状態
実際に歩き、「もし雨だったら?地震だったら?」と想像しながら確認します。


■② 崖・法面は“雨の翌日”が危ない

通学路沿いの斜面や法面は要注意です。
・ひび割れ
・小石が落ちている
・土が湿っている
・ブルーシートで覆われている箇所
春は三寒四温で地面がゆるみます。雨の翌日は特に慎重に確認します。


■③ 用水路・側溝は「水が増えたとき」を想定

普段は浅くても、豪雨時は一気に水量が増えます。
・ふたが外れていないか
・足を滑らせやすい傾斜はないか
・柵があるかどうか
小さな子どもほど、落ちると自力で上がれません。「晴れの日」ではなく「大雨の日」を想像します。


■④ 古いブロック塀は地震時の最大リスク

古いブロック塀は、地震時に倒れる危険があります。
・ひび割れ
・鉄筋が見えている
・控え壁(支え)がない
・傾いている
通学路に長い塀がある場合は、できるだけ距離をとるルートを考えます。


■⑤ 車の抜け道は“春の新生活”で交通量が変わる

新生活が始まると交通の流れも変わります。
・通勤ルートの変化
・工事現場の増加
・大型車の出入り
「去年は安全だった」が通用しないことがあります。


■⑥ 子どもに教えるのは“全部”ではなく“3つ”

危険を全部教えると混乱します。
伝えるのは3つで十分です。
1)塀から離れる
2)水が増えたら近づかない
3)迷ったら大人のいる場所へ
行動に直結する言葉に絞るのがコツです。


■⑦ 被災地で見た「通学路の盲点」

被災地派遣では、倒壊したブロック塀や崩れた法面が通学路を塞いだ場面を何度も見ました。LOとして学校と自治体の調整に入った際、事前に危険箇所を共有していた地域は対応が早く、混乱が少なかったのが印象的です。元消防職員としても、救助現場で「いつもの道」が危険に変わる瞬間を見てきました。通学路は“慣れ”が一番の盲点です。


■⑧ 家族で決めておく「地震・豪雨時のルール」

通学中に災害が起きた場合のルールを決めておきます。
・迎えに行く/行かないの基準
・学校に留まる判断
・連絡が取れない場合の行動
「迎えに行く」が逆に危険になる場合もあります。事前に家族で決めておくことが重要です。


■まとめ|通学路防災は“事前に歩く”ことが最大の備え

入園・入学前の通学路防災は、特別な装備よりも「親子で実際に歩き、危険を具体化すること」が最も効果的です。崖、用水路、古いブロック塀、交通量の変化を確認し、子どもには行動に直結する3つのルールを伝えます。

結論:
通学路は“慣れた道”ほど危ない。春のうちに親子で歩き、危険を言語化して共有することが命を守ります。

出典:https://www.mlit.go.jp/

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