本格的な冬を迎えると、家庭でストーブを使用する機会が一気に増えます。
しかし、その一方でストーブが原因となる住宅火災も毎年のように発生しています。
令和6年中の住宅火災における発火源別の死者数を見ると、ストーブは「たばこ」「電気器具」に次いで第3位となっており、使用期間が冬に限られるにもかかわらず、決して少なくない割合を占めています。
特に、電気ストーブと石油ストーブが全体の約半数を占めている点は、身近な暖房器具ほど注意が必要であることを示しています。
■① ストーブ使用時の基本的な注意点
ストーブを安全に使用するためには、日常のちょっとした行動が重要です。
給油を行う際は、必ず火を消してから行いましょう。
また、誤った燃料を給油しないよう、容器や表示をよく確認することが大切です。
カートリッジタンク式の石油ストーブでは、給油後にタンクのふたが確実に閉まっているかを必ず確認してください。
電気ストーブやファンヒーターは、使わないときには電源プラグを抜く習慣をつけましょう。
使用前には、電気コードやガスホースに傷みや劣化がないかを確認し、異常を感じた場合はすぐに使用を中止し、製造元や販売元に相談してください。
就寝時や外出時には、必ずストーブを消すことも基本です。
■② ストーブ周囲の環境確認が火災を防ぐ
ストーブ火災の多くは、周囲の可燃物が原因で発生します。
ストーブの近くに布団、座布団、衣類など燃えやすいものを置かないようにしましょう。
また、ストーブの周囲や上に洗濯物を干す行為は非常に危険です。
カーテンや家具に接触しない位置で使用することも重要です。
さらに、ストーブの近くでヘアスプレーなどのエアゾール缶を使用したり、放置したりすることは、引火や爆発の危険があるため絶対に避けてください。
■③ 灯油など燃料の正しい保管方法
灯油などの燃料の保管方法も、火災予防の重要なポイントです。
灯油用容器は、金属製またはポリエチレン製で、「型式試験確認済証」や「推奨マーク」が表示されたものを使用し、必ず栓をしっかり締めて密閉してください。
燃料は火気を使用する場所から離し、直射日光を避けた冷暗所に保管することが基本です。
また、地震時に容器が転倒したり、落下物によって破損したりするおそれのある場所での保管は避けましょう。
■④ シーズン後の手入れも安全につながる
暖房シーズンが終わった後は、取扱説明書に従って清掃や点検、整備を行うことが大切です。
汚れや劣化を放置したまま次のシーズンを迎えると、思わぬ事故につながることがあります。
■⑤ 冬の火災は「慣れ」が最大のリスク
ストーブは便利で身近な存在ですが、慣れが油断を生みやすい暖房器具でもあります。
「いつも使っているから大丈夫」という意識こそが、火災の引き金になりかねません。
一つ一つの基本行動を確実に守ることが、家族の命と住まいを守る最も確実な防災対策です。
この冬も、ストーブを安全に使い、火災のない暮らしを心がけましょう。

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