【防災士が解説】冬のガス代が払えない…“エネルギー貧困”が家庭を直撃する理由と防災リスク

冬になると、ガス代・電気代・灯油代が一気に上昇します。
家計を圧迫し、場合によっては「暖房をつけられない」という家庭も増えています。

この状態は経済学では
“エネルギー貧困”
と言われ、実は災害時と同じくらい危険な状態です。

今回は、冬に増える“お金×防災”の悩みとして
✔ なぜエネルギー貧困が起きるのか
✔ 我慢が命に直結する理由
✔ 家庭が今すぐできる対策
を防災士の視点で解説します。


■① 「暖房費が払えない」と何が起きる?

暖房を使わない家庭ほど、冬のリスクが高まります。

・低体温症
・心筋梗塞・脳梗塞
・子どもの夜間咳の増加
・高齢者の寝室事故
・ヒートショック

室温が15℃を下回ると、医療リスクが急増。
10℃以下では命に関わるレベルです。

冬は「節約」がそのまま健康被害につながりやすい季節です。


■② 電気代・ガス代が高騰する原因

冬のエネルギー難は家計の努力ではなく
“構造的な要因”の影響が大きいのが特徴です。

✔ 原油・LNG価格の高騰
✔ 円安による輸入コスト増
✔ 冬場の需要増加
✔ 灯油価格の上昇
✔ オール電化家庭の電気依存リスク

つまり、どれだけ節約しても限界があるということです。


■③ 暖房を我慢する家庭は増えている

国の調査でも、冬に暖房を控える家庭は年々増加。

・電気代が払えない
・ガス代が高すぎる
・灯油価格が家計を直撃

この“我慢”が、のちのち命に影響することもあります。

防災士として強く言いたいのは
「暖房の我慢=危険行為」
ということです。


■④ エネルギー貧困が“防災リスク”になる理由

お金の問題に見えますが、実は防災問題と深く結びついています。

✔ 寒さで病気 → 災害時の行動力が低下
✔ 暖房不足で部屋が冷え切る → 停電時に危険度が跳ね上がる
✔ 灯油・暖房器具不足 → 避難行動が遅れる
✔ 高齢者ほど健康被害が顕著

つまり、
お金が足りない=災害に弱くなる
ということなのです。


■⑤ 冬の光熱費を無理なく下げる方法

危険な節約ではなく、
“健康を守りながら節約できる方法”に絞って紹介します。

✔ 窓に断熱シートを貼る(体感温度+3〜5℃)
✔ ドア下の隙間テープ
✔ 部屋を区切る(暖める空間を最小に)
✔ 加湿で体感温度UP
✔ 湯たんぽ(電気不要で最強の暖房)
✔ カーテンを厚手にする
✔ 使わない部屋を閉じる

これらは防災用品としても兼用できるため一石二鳥。


■⑥ 暖房費を補助できる“行政支援”があることを知る

知らない人が多いですが、家庭の状況によっては
✔ 冬季加算
✔ 生活困窮者支援
✔ 灯油券
✔ エネルギー価格高騰対策給付

などの支援を受けられる場合があります。

冬は命を守るために、
行政の支援を受けることも立派な防災行動です。


■⑦ 停電・断水に備える“冬のお金対策”

冬の停電は夏より危険です。
そのため、安価で備えられる次のものを強く推奨します。

✔ カセットコンロ(非常用調理)
✔ ボンベ12本(3日〜1週間分)
✔ USB給電毛布(消費電力が非常に少ない)
✔ 大容量モバイルバッテリー
✔ 湯たんぽ+断熱カバー

これらは“冬の命を守る装備”です。


■⑧ エネルギー貧困を防ぐための年間戦略

冬だけではなく、年間を通じて備えると負担は軽くなります。

✔ 夏に暖房器具を購入(安い)
✔ 省エネ家電を順番に更新
✔ 固定費(プロパン・電力会社)を見直す
✔ ポイント還元や給付金を活用
✔ 蓄電池・ソーラーパネルの導入検討

特に“契約の見直し”は効果が大きく、
同じ使い方でも年間1〜3万円違う家庭もあります。


■まとめ|冬の節約は「命を削らないこと」が最優先

冬は家計の負担が大きくなりますが、
暖房の我慢は命を危険にさらす行為です。

防災士として最も言いたいことは、

お金の節約よりも「寒さから命を守ること」が優先。 これは家庭防災の基本です。

冬に暖房を止める人が多い今だからこそ、
✔ 正しい節約
✔ 冬の備え
✔ 行政支援の利用
を組み合わせて、“命と家計を両方守る”行動が必要です。

結論:
暖房は我慢しない。危険な節約はしない。これが冬の防災×お金の鉄則です。
現場で多くの冬の事故を見てきた身として、心からそう伝えたいです。

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