冬の夜に突然、大きな揺れに襲われたとき——。
寒さが命を奪う「二次災害」になることを、私は被災地で何度も目の当たりにしてきました。
青森で震度6強が起きた今回のように、12月の地震では特に“防寒”と“備えの分散”が重要です。
この記事では、冬の巨大地震に備えるために、最低限でも必ず押さえてほしい視点をまとめます。
■① なぜ冬の災害は危険なのか
冬の避難は「寒さとの戦い」でもあります。
能登半島地震でも、家屋倒壊から逃げ延びた方が、その後の低体温症で命を落とす事例が複数ありました。
・夜間の気温低下
・暖房が使えない避難所
・濡れた衣服や冷えた床
これらが重なると、体温は一気に失われます。
防災士として、冬の備えを最優先に伝え続けている理由がここにあります。
■② 防寒具は「1つは車、1つは寝室」に置く
記事内でも紹介された「備えの分散」は、冬災害では特に有効です。
・1セットは車に常備する ・1セットは寝室に置く
寝ている時間に地震が来る確率は非常に高く、立ち上がる前に冷気にさらされることがあります。
私は避難所支援の現場で、「寝室に防寒具を置いていれば…」という声を幾度も聞いてきました。
■③ 緊急用ブランケットは冬の命綱
アルミブランケット(エマージェンシーシート)は、軽量で小さく、体温保持力が高い必須アイテムです。
・風を通さない
・体温を反射して保持する
・子ども・高齢者も使いやすい
100円ショップやホームセンターで気軽に買えるため、家族人数分を準備しておくべきです。
■④ 冬の災害は“乾燥”による感染症リスクが上がる
冬は空気が乾き、避難所ではインフルエンザやノロウイルスが広がりやすくなります。
・マスク
・アルコール
・ウェットティッシュ
これは衛生のためだけでなく、防寒にも役立ちます。
私自身、避難所でマスクをしているだけでも「顔の冷えが軽減される」ことを実感してきました。
■⑤ 防災グッズは「事前に使ってみる」ことが大切
防災士が強調していたように、買っただけでは意味がありません。
・ブランケットは身体に合うか
・ライトはすぐ使えるか
・電池は切れていないか
現場では「使い方が分からず役立てられなかった」という人が必ず出ます。
事前の“試運転”は最も効果的な備えの一つです。
■⑥ 季節によって備える物を変える
夏は熱中症、冬は低体温症。
季節によって命を脅かすリスクは変わるため、備蓄品も入れ替える必要があります。
冬:ブランケット、手袋、厚手靴下、使い捨てカイロ
夏:塩分タブレット、帽子、冷感タオル、給水対策
私は被災地で、季節に応じた備えの差が命を左右する場面を数多く見てきました。
■⑦ 冬の避難を想定した“服装の準備”
冬に必要なのは以下の3点です。
- 露出をなくす(帽子・手袋・ネックウォーマー)
- 速乾素材のインナー(汗冷え防止)
- 厚手靴下+上履き(冷たい床からの冷えを遮断)
体育館の床は、私も実際に横になってみて「氷の上」に近いと感じました。
靴下だけでは不十分です。
■⑧ 食料・水・装備よりも「人」も分散させる意識
高齢者や子どもがいる家庭では、重たい荷物を持ち出せないことがあります。
地域単位で助け合える体制を日頃から作っておくことが、避難行動を大きく支えます。
・「荷物を持つ役」
・「声掛け役」
・「安否確認役」
災害現場で私が見た一番強い“備え”は、道具より「人のつながり」でした。
■まとめ|冬の巨大地震は“寒さとの闘い”を前提に備える
冬の災害では、揺れ以外にも命を奪う危険が迫ります。
・低体温症
・感染症
・避難の遅れ
・夜間の行動困難
これらに対応するには、家庭に合わせて防寒と備蓄の配置を工夫することが重要です。
結論:
冬の巨大地震に備える第一歩は、「防寒具の分散」と「事前に使う経験」です。
防災士として多くの現場を経験した立場からも、これは命を守るために欠かせない備えだと断言できます。

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