災害時の避難では、体温低下の大きな要因が足元からの冷えです。
特に冬場の避難中や避難所生活では、靴下の選び方次第で
体温維持・快適性・靴擦れ予防・足の健康が大きく変わります。
ここでは、防災視点での「靴下選びのポイント」を分かりやすく整理しました。
■① なぜ靴下が防災で重要なのか
足元は体熱が逃げやすい場所であり、
冷えが全身の体温低下につながります。
さらに、避難時は歩行距離が増え、
濡れ・摩擦・不快感による体力消耗が起きやすいです。
靴下は単なる「履物の下敷き」ではなく、
体温と行動力を支える要(かなめ)です。
■② 避難用靴下の基本ポイント
冬避難で靴下を選ぶ際の基本は次の通りです。
● 保温性
寒冷環境で最優先すべき性能
→ 足元を冷えから守り、体全体の体温低下を防ぎます。
● 速乾性
濡れは体温低下につながる最大の要因
→ 水分を逃がす素材が重要です。
● クッション性
長距離歩行・立ち仕事・避難所生活での疲労軽減
→ 衝撃吸収力が高いと疲れにくいです。
● フィット感
ずれや摩擦を防止
→ 靴擦れや血行不良を防ぎます。
■③ 素材の特徴と向き不向き
| 素材 | 特徴 | 防災向き |
|---|---|---|
| ウール(メリノウール) | 保温性高・におい抑制 | ◎ |
| 化繊(ポリエステル等) | 速乾性・耐久性 | ◎ |
| 綿(コットン) | 肌触りは良いが濡れに弱い | △ |
| ウール+化繊混合 | バランス良好 | ◎ |
寒さ・濡れ・行動全てを考えると、
ウール(特にメリノウール)+合成繊維混が最もバランスが良いです。
■④ 避難時におすすめの靴下タイプ
■❶ ミドル丈(クルー〜ハイカット)
歩きやすさと保温性のバランス
→ ブーツや運動靴と合わせやすい
■❷ 厚手・クッション入り
冷えが厳しい場合や長距離避難向け
→ 歩行衝撃を和らげる
■❸ 薄手+重ね履き
微調整が可能
→ 汗対策や天候変化時に柔軟に対応
■⑤ 避難中の“濡れ”対策
濡れは冷えの最大の敵です。
・ナイロン系速乾靴下をメイン
・予備の靴下を複数枚備蓄
・濡れた靴下はすぐ交換
特に靴下は、
乾かないまま履き続けることが命取りになるケースもあります。
■⑥ 体温維持と靴下の組み合わせ
単体ではなく、他装備と組み合わせると効果が倍増します。
✔ 防水ブーツ
✔ レインスパッツ(雨よけ)
✔ 保温靴下+速乾インナー靴下
✔ フットウォーマー(使い捨てカイロ)
このような組み合わせで、
濡れ+寒さ+風を同時に防ぎます。
■⑦ 子ども・高齢者への配慮
・足が小さい・細い人はずれやすいためフィット感重視
・循環が弱い人は厚手+重ね履きを基本
・夜間・休息時は靴下を脱いで血流促進も意識
特に高齢者は体温低下の影響が大きく、
靴下の機能差が健康に直結します。
■⑧ 備蓄量の目安
冬期の避難用としては、
・1人あたり:3〜5足(予備含む)
・家族分+サイズ違いも確保
・速乾タイプ×保温タイプの組み合わせ
これにより、
「濡れたらすぐ交換/洗濯・乾燥時の交替」
が可能になります。
■まとめ|靴下は小さな装備に見えて「体温の守り手」
冬の防災で見落とされがちですが、
✔ 足元から体温は奪われやすい
✔ 濡れたままは大きな体力消耗につながる
✔ 素材・フィット感・乾きやすさが重要
靴下選びは
「小さな備え」ではなく「生存力の底上げ」です。
足元を守ることで、
体全体の体温維持と行動力を支える防災準備を整えましょう。

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