災害時、全員が同じように動けるわけではありません。多くの人は、最初の数分から数時間、判断や行動が止まります。防災の現場で実感するのは、「動ける人が一人増えるだけで、現場の空気が変わる」という事実です。そのために重要なのが、自律型避難という考え方です。
■① 動ける人は最初から多くない
非常時に即座に動ける人は、決して多数派ではありません。
だからこそ、防災は「一部の人が動ける状態」を意図的に作る必要があります。
■② 自律型避難は“全員自立”ではない
自律型避難とは、全員が一人で完璧に動くことではありません。
自分で考え、できる範囲で動ける人を増やすことが目的です。
■③ 動ける人が一人いると連鎖が起きる
声かけ、配置、役割分担。
一人の行動が、周囲の安心感を生み、次の行動者を生みます。
■④ 行政を待たない判断力が初動を早める
支援は必ず来ますが、すぐには来ません。
自律型避難は、待つ時間を「止まらない時間」に変えます。
■⑤ 「無いなら作る」経験が人を動かす
ダンボールで床を作る、毛布で仕切る。
こうした経験がある人ほど、非常時に立ち止まりません。
■⑥ 動ける人は特別な人ではない
訓練経験、少しの知識、成功体験。
これだけで、普通の人は「動ける人」になります。
■⑦ 自律型避難は周囲を助ける力になる
自分の身を整えられる人は、
次に、周囲の人へ目を向ける余裕が生まれます。
■⑧ 教育と体験で確実に増やせる
講話だけでなく、体験と振り返り。
この積み重ねが、動ける人を確実に増やします。
■まとめ|一人増えるだけで現場は変わる
防災は、全員がヒーローになる必要はありません。
結論:
自律型避難は「動ける人」を一人でも増やすための最も現実的な防災手法
防災士として、動ける人が一人いた現場ほど、混乱が抑えられ、自然な助け合いが生まれていました。
自律型避難の価値は、完璧さではありません。
「最初に動ける一人」を増やすことにあります。

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