火山は、美しい景観や観光資源として私たちの生活を豊かにする一方、
ひとたび噴火すれば、広範囲に深刻な被害をもたらす災害要因でもあります。
日本には111の活火山があり、
そのうち50火山の周辺地域(23都道県)が
火山災害警戒地域に指定されています(令和7年7月31日時点)。
■① 火山災害は「他人事」ではない
火山災害は、火口付近だけの問題ではありません。
・噴石
・火山灰
・火砕流
・火山ガス
・泥流(火山性土石流)
これらは、居住地や交通網、ライフラインにまで影響を及ぼします。
観光・登山・温泉地だけでなく、
生活圏そのものが被災する災害であるという認識が重要です。
■② 火山防災マップを必ず確認する
火山防災マップは、
各火山の噴火特性や地形を踏まえ、
・噴火の影響範囲
・避難対象地域
・避難先
・注意すべき現象
などを示した重要な資料です。
自治体のホームページ等で事前に確認し、
「どこに逃げるか」「どこが危険か」を
平時から把握しておきましょう。
■③ 噴火警戒レベルの意味を理解する
噴火警戒レベルは、
火山活動の状況と取るべき行動を
レベル1~5の5段階で示す指標です。
特に重要なのが以下の段階です。
・レベル4:高齢者等避難
・レベル5:避難
この段階では、居住地域にも影響が及ぶ可能性が高く、
市町村から避難情報が発令されます。
実際に、
令和4年7月24日の鹿児島県・桜島噴火では、
噴火警戒レベル5「避難」が発表されました。
■④ 噴火前から「避難の想定」をしておく
噴火は、必ずしも明確な予兆があるとは限りません。
だからこそ、
・火山防災マップ
・噴火警戒レベル
を組み合わせ、
噴火が起きた瞬間の行動を事前に想定することが重要です。
・どの道で逃げるか
・徒歩か車か
・家族と合流できるか
一度でも考えておくことで、
実際の行動速度と判断力は大きく変わります。
■⑤ 危険を感じたら「待たずに動く」
噴気の異常、地鳴り、降灰の変化など、
危険な兆候を感じた場合には、
避難情報の発令を待たずに安全行動を取ることも重要です。
特に噴石の危険がある場合は、
・近くのシェルターや退避壕へ
・山小屋へ避難
・岩陰に身を隠す
といった行動が有効です。
■⑥ 異常現象を見たら「通報義務」がある
災害が発生するおそれのある異常現象を発見した場合、
発見者には通報義務があります。
・市町村
・警察
・関係機関
への通報は、
自分だけでなく、周囲の命を守る行動です。
■⑦ 火山対策は行政だけの問題ではない
自治体では、
・避難計画の具体化
・退避壕・退避舎の整備
・登山者・観光客の安全確保
が求められています。
これらを支援するため、
消防庁では、
・消防防災施設整備費補助金
・緊急防災・減災事業債
などの財政支援を行っています。
■⑧ 「火山防災の日」をきっかけに考える
令和5年、
活動火山対策特別措置法の改正により、
8月26日が「火山防災の日」に制定されました。
これは、
明治44年に浅間山で日本初の火山観測が始まった日です。
この日を機に、
・防災訓練への参加
・火山防災マップの確認
・家族での避難行動の共有
を行うことが、防災力向上につながります。
■⑨ 火山災害は「判断の早さ」が命を守る
火山災害では、
「逃げ遅れ」が致命的になります。
・自分の命は自分で守る
・危険を感じたら早く動く
この意識が、
火山災害から命を守る最大の備えです。
火山と共に暮らす国だからこそ、
正しい知識と事前準備を持ち続けましょう。

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