【防災士が解説】地震保険は「出ない」って本当?|誤解されがちなポイントと本当の支払い基準

「地震保険は出ないって聞いた」
「被害があっても支払われないことが多いんでしょ?」

こうした誤解はとても多いですが、結論から言うと――

✔ 地震保険は“適用される条件が明確”で、出ないわけではない。 ✔ むしろ、大災害では多くの家庭が地震保険で生活再建の資金を受け取っている。

ただし、“出ない”という声が出る理由も確かに存在します。
防災士として、よくある誤解を整理しながら分かりやすく解説します。


■① 地震保険は「出ない」は誤解

地震保険は国が関与している公的色の強い保険で、
支払い基準は全国で統一されています。

実際、東日本大震災では
約80万件以上(総額1兆3000億円超) が地震保険で支払われました。

“出ない保険”なら、ここまで支払われることはありません。


■② なぜ「出ない」と言われるのか?

理由は大きく3つあります。


●理由①「保険金が足りない」と感じる

地震保険は「家の再建費用の全額」を補償するものではありません。

目的は
“生活再建の最低ラインを支えること”
であり、支払い額は火災保険の30〜50%に制限されています。

そのため、
「思ったより少ない=出ないと同じ」
と感じる人がいます。


●理由② 一部損(5%支払い)が誤解されやすい

地震保険の支払いは4段階あります。

● 全損(100%)
● 大半損(60%)
● 小半損(30%)
● 一部損(5%)

「5%しか出ないの?少なすぎる…」
→ これが“出ない”と言われる最大の理由。

しかし一部損とは、
生活に影響が出るほどの軽度の損害 の場合に支払われるもの。

たとえば1000万円加入なら
→ 5%=50万円
これは生活再建費用の初期資金としては実用的です。


●理由③ 審査の基準を知らない

保険会社が勝手に判断しているわけではなく、基準は国が統一しています。

例えば家の傾き、壁の損傷、基礎の破壊など
“どの程度壊れたら何%支払うか” が明確です。

基準を知らないと
「うちはこんなに壊れているのに!」
と感じやすいのが現実です。


■③ 逆に言えば「出る条件が明確」なのが地震保険

地震保険の特徴は、支払い基準が全国で同じという点です。

✔ 調査員が来て、損害を計測
✔ 基準に当てはめて区分を決定
✔ 判定に応じて100%〜5%を支払い

このルールはどの保険会社でも同一で、恣意的な判断はできません。


■④ どんなケースで「出ない」ことがあるのか?

出ないケースには明確な理由があります。


●ケース① 地震以外の原因

例:
✔ 老朽化で倒れた
✔ シロアリ被害
✔ 台風で壊れた

→ これらは地震保険ではなく、火災保険・風災の領域。


●ケース② 家財に保険をかけていない

建物だけ加入していて、家財は対象外の場合、
家具や家電が壊れても支払われません。


●ケース③ 加入額がもともと少ない

火災保険の30〜50%しか加入できないため、
“想像より少ない”と感じやすい。


■⑤ 地震保険は「出ない」のではなく“備え方の問題”

多くの人が誤解していますが、
地震保険は非常に支払い実績が高い災害保険 です。

ただし、次のような備えが必要です:

✔ 建物だけでなく家財も加入する
✔ 加入額の上限を理解する
✔ 支払い基準(4区分)を知っておく

これだけで「出ない」という不満は大きく減ります。


■まとめ|地震保険は“生活再建の命綱”。誤解せず備えを

地震保険は万能ではありませんが、
大災害のあとの生活を立て直すための“最強の支援” です。

✔ 出ないのではなく、仕組みを知らないだけ
✔ 基準が明確で、公平性が高い
✔ 生活再建のスタートに必須のお金を受け取れる

大地震は必ず来ます。
だからこそ「知らなくて損した」という人を減らすために、
地震保険の正しい理解が必要です。

あなたの家族の生活を守るために、
今日できる見直しから始めましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました