【防災士が解説】地震対策と耐震・制震・免震の違い

地震対策の話になると、「耐震」「制震」「免震」という言葉が並びますが、被災地ではこの違いを誤解していたために判断を誤った例を多く見てきました。仕組みを正しく理解することが、現実的な備えにつながります。


■① 耐震・制震・免震は目的が違う

耐震は「倒壊を防ぐ」、制震は「揺れを抑える」、免震は「揺れを建物に伝えにくくする」考え方です。同じ地震対策でも役割はまったく異なります。


■② 耐震住宅の特徴と限界

耐震住宅は柱や壁を強くして揺れに耐えます。被災地では倒壊を免れた家が多い一方、家具転倒や室内被害は多く発生していました。


■③ 制震住宅が効果を発揮する場面

制震は揺れを吸収するため、家具の転倒や建物の損傷が比較的少なくなります。余震が続いた被災地では、生活継続性に差が出ました。


■④ 免震住宅の強みと注意点

免震は揺れそのものを小さくしますが、コストが高く、すべての地盤に向くわけではありません。被災地では免震住宅でも周辺インフラ被害に悩まされていました。


■⑤ 防災士から見た実際に多かった誤解

「免震だから家具固定はいらない」
この誤解は非常に多く、実際には軽量家具や家電が動いていました。どの構造でも室内対策は必要です。


■⑥ 行政側が言いにくい本音

行政としては、建物性能だけに頼らず、家庭内の地震対策を組み合わせてほしいと考えています。構造だけで安全が完結する家はありません。


■⑦ 自律型避難につながる考え方

耐震・制震・免震の違いを理解すると、「自宅に留まれるか」「避難すべきか」の判断がしやすくなります。これが自律型避難につながります。


■⑧ 今日できる最小行動

自宅がどの構造なのかを確認し、家具固定や備蓄など不足している対策を書き出してください。構造を知ることが第一歩です。


■まとめ|構造だけに頼らない地震対策

建物性能は重要ですが、万能ではありません。

結論:
耐震・制震・免震の違いを理解し、家庭内対策と組み合わせることが本当の地震対策です。

防災士として被災地を見てきましたが、建物の種類よりも「理解して備えていたか」が被害の差を生んでいました。

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