大きな地震が起きると、必ずと言っていいほど起こるのが
「買い占め」や「店頭から物が消える現象」 です。
しかし、防災士として声を大にして伝えたいのは——
買い占めは“必要な人に届かなくなる”二次災害 だということ。
この記事では、地震後に買い占めが起きる理由と、
家庭が本当に取るべき行動をわかりやすく解説します。
■① なぜ地震後に買い占めが発生するのか?
地震後は物流が止まり、情報も錯綜します。すると——
● 「物がなくなるかも」という心理不安
● SNS・ニュースの拡散
● 行列を見ると焦る群衆心理
● “他の人が買うなら自分も”という連鎖
これらが一気に発動し、
本来不要な量まで買い込む「パニック購入」が起こります。
■② 実は“数日で供給が戻る”ケースが多い
過去の地震でも、
✔ 水
✔ 食料
✔ トイレットペーパー
✔ カセットボンベ
これらは 1〜3日で供給が部分的に回復 しています。
しかし、買い占めが起きると、
本来必要な数量以上が市場から消えてしまい、
回復が遅れてしまうことが大きな問題です。
■③ 地震直後に「絶対に買いに行ってはいけない人」
以下の人は買い出しに行くほどリスクが高まります。
● 高齢者
● 子ども連れ
● 妊婦
● 足腰が弱い人
● 余震が続く地域
揺れが続く中、ガラス落下・棚崩落・建物損壊は
大きな危険につながります。
■④ 地震後すぐに買うべきでない物
多くの人が行列を作る代表例ですが、
防災士の結論は 「急ぐ必要なし」 です。
❌ 水(家にあるペットボトルや風呂水で代用可)
❌ カップ麺(お湯が使えないと無力)
❌ パン・おにぎり(物流が最も早く回復する)
❌ トイレットペーパー(在庫量が多いため枯渇しにくい)
これらを慌てて買う必要はありません。
■⑤ 地震後に本当に必要なものは?
優先順位は次の通りです。
1位:生活の安全
✔ 断水 → “水の確保”は自宅の備蓄で十分
✔ 停電 → 懐中電灯・モバイルバッテリー
✔ ガス停止 → カセットコンロ(1台+ボンベ6本)
2位:衛生
✔ ウェットティッシュ
✔ 簡易トイレ
✔ ビニール袋
✔ 生理用品
3位:情報
✔ ラジオ
✔ 充電手段
✔ 予備バッテリー
買い占めとは真逆の「必要最小限」の備えが重要です。
■⑥ 地震後にやってはいけない“誤った買い出し”
● 1週間分を一気に買う
● SNSで「品薄!」の投稿に反応して大量購入
● 同じ店をはしごして買い占め
● ガソリンを満タンにし続ける(物流妨害に)
これらはすべて“二次災害”につながります。
■⑦ 地震後にやるべき“正しい行動”
✔ 手持ちの備蓄を確認
✔ 足りない物だけメモ
✔ 危険がない時間帯に最小限の買い物
✔ 高齢者や子どもは買い物に連れて行かない
✔ 行列・混雑を避ける
✔ SNS情報ではなく自治体の発信を優先する
特に 「買い出しのために家を出る」= リスク増加
という意識が必須です。
■⑧ そもそも買い占めを防ぐ“最強の方法”
それは、
平時に3日〜1週間の備蓄を整えておくこと。
これだけで——
● 行列に並ぶ必要なし
● 避難生活のストレスが激減
● 他の家族の買い占めも抑制できる
● 本当に必要な人へ物資が行き渡る
という大きな効果があります。
■まとめ|買い占めは“災害弱者を苦しめる二次災害”
地震後の混乱は避けられませんが、
買い占めが起きると本当に必要な人に物資が届かなくなります。
命を守る防災の鉄則は——
「自分の備えが、誰かの命を守る」
防災士として、現場で多くの困りごとを見てきました。
買い占めは“善意の欠如”ではなく“知識の不足”で起きます。
結論:
地震後は買い占めをしない。必要な分だけ買う。これが社会全体の防災力を高める行動です。

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